5月4日(金)、松山市内の百貨店(いよてつ島屋・8階スカイドーム)にて、「愛媛FC選手トークショー&サイン会」が開催された。ゴールデンウィーク真っ只中とあって、サポーターやファン、マスコミを含め400名近くの人々が詰めかけ、立ち見客が発生するほどの賑わいを見せた。
(写真:左から羽田選手、赤井選手、江後選手、高杉選手、森脇選手)
 愛媛FC事務局からのお誘いもあり、私たち愛媛FCサポーターズクラブ「ラランジャ・トルシーダ」も会場に出向き、同イベントを盛り上げることになった。

 イベント開始とともに、進行役のアナウンサーがスタジアムDJによる呼び込みの如く力強くチームを紹介する。それに続き、この日のコールリーダーを務めることになった私が、「エヒーメ・エフシー!」コールを先導。会場の皆さんも徐々に声を出しつつ、手拍子を打ち鳴らし、太鼓の響きとともにコールの連呼が始まった。

 基本コール後は、選手たちの紹介と呼び込み。アナウンサーによる選手紹介に合わせながら、一人ずつ選手(個人)コールを行うと、GK羽田敬介選手、MF赤井秀一選手、MF江後賢一選手、MF高杉亮太選手、DF森脇良太選手の順で5名の選手が舞台に登場。選手たちからは、試合時には見ることができないリラックスした表情も見てとれ、微笑ましく感じた。

 まずは、選手たちによるトークショーが始まった。アナウンサーやサポーターからの質問に対し、選手たちが手元のスケッチブックにテーマやポイントとなる一言を書き入れ、それを提示した上、答えていくという流れである。

 アナウンサーからは「チームメートの裏情報を教えて下さい」という質問。羽田選手は、「高杉選手が女性みたいに大人しい」と答え、「会話をしたことがほとんどない。なかなか声もかけてくれないんです」という不満を漏らした。先輩からの手厳しい指摘に対し、高杉選手は「そんなことはないです!」と必死に反論していたが、真相は如何に? 同じ質問に対し、赤井選手は「DF星野真悟選手の意外な一面」と答え、「普段クールな星野選手ですが、奥さんとは、とてもラブラブです」という“お熱い”話を披露した。

(写真:それぞれの解答を見て、笑みを浮かべる選手たち) 続いてサポーターからの「サッカー選手でなかったら、どんな職業に就いていたと思いますか?」という質問に対し、羽田選手は趣味として参加しているバンド活動に触れ、「ロックバンドのメンバーになっていたと思います」と明るく答えていた。江後選手は「療護施設の介護士」と答え、アマチュア時代にお手伝いしていた施設での介護の仕事に触れ、「お手伝いをする中、身体に障害を持つ方々から色々なことを教わりました」と過去の経験について話していた。また、同じ質問に対し、森脇選手は「ニート」と一言だけポツリと答え、会場は爆笑に包まれていた。

 さらに別のサポーターからは「尊敬する、または好きなサッカー選手は誰ですか?」という質問。赤井選手は「三浦知良(カズ)選手」と答え、「幼い頃から憧れ、目標としてきたカズ選手と昨年、同じピッチに立ち、対戦できて感動しました。他の選手とはオーラの輝きが違っていましたね」と試合時の感想を述べていた。

 同じ質問に対し、高杉選手は「元フランス代表のジネディーヌ・ジダン選手」と答え、「自分にはない卓越したサッカーの技術を羨ましく感じます」と語っていた。最後に、会場全体での「愛媛FCコール」の大合唱で、参加してくれた選手たちにエールを送り、トークショーが終了した。

 続くサイン会のイベントでも、選手の前にはファンによる長蛇の列ができ、選手たちとのひと時の交流を、来場した皆が楽しんでいる様子だった。

 実は、これらのイベント終了後、松山市駅前で選手たちとサポーターによるホームゲームへの来場を呼びかけるチラシの配布が行われたのだ。久し振りの街頭での配布活動だったが、Jリーグ昇格により知名度も増している愛媛FCということで街行く人々の反応も上々なものだった。

 現在、ホームゲームでの観客動員については事務局側も苦労しているようだが、こういったイベントや街頭での活動を通じて、地域の人々とより密接な関係作りを進めて行くことができれば、全てのスタンドがオレンジ一色に染まった満員のホームスタジアムを拝める日が必ず来ると私は信じている。

松本 晋司(まつもと しんじ)プロフィール
1967年5月14日生まれ、愛媛県松山市出身。
愛媛FCサポーターズクラブ「Laranja Torcida(ラランジャ・トルシーダ)」代表。2000年2月6日発足の初代愛媛FCサポーター組織創設メンバーであり、愛媛FCサポーターズクラブ「ARANCINO(アランチーノ)」元代表。愛媛FC協賛スポンサー企業役員。南宇和高校サッカー部や愛媛FCユースチームの全国区での活躍から石橋智之総監督の志に共感し、愛媛FCが、四国リーグに参戦していた時期より応援・支援活動を始める。
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