2月15日(日)、愛媛県サッカー協会が主催する「愛媛サッカーアウォーズ2015」が、今年もエミフルMASAKIグリーンコート(愛媛県伊予郡松前町)にて開催された。
 会場には、愛媛県内外で活躍するサッカー選手や指導者、審判や競技関係者、また、そのご家族など大勢の方が詰めかけている。
(写真:グランプリを受賞した愛媛FCレディースの選手たち)
 イベントは、国体成年男子部門の優秀選手の表彰式からスタート。続く国体女子部門の優秀選手表彰には、昨年の長崎国体で準優勝を収めた愛媛FCレディースの選手たち14名がステージ上に登場し、一人ひとり、賞状とメダルを受け取っていた。

 そのまま選手たちは壇上に整列し、代表してキャプテンの西川早弓選手が司会者のインタビューに力強く応えている。

<受賞について>
「2年連続で受賞させてもらって、非常にうれしく思っています」

<長崎国体について>
「接戦を勝ち抜いて、準優勝という成績を愛媛に持って帰れたことは良かったと思います」

<2017年の愛媛国体について>
「3位、そして準優勝と来ているので、愛媛国体の時には優勝できるように頑張りたいと思います!」

<今季のチームについて>
「今年は、なでしこリーグ1部昇格という目標を掲げて練習に取り組んでいます」
 
 第2種部門の優秀選手表彰では、愛媛FCユースから清川流石選手と白石直人選手、山内翼選手の3名の受賞が発表された。
 この日、来場していた清川選手がステージに上がり、賞状とメダルを受け取っている。
(写真:表彰される清川選手)

 同部門の表彰が終わり、受賞者を代表して清川選手が少し照れくさそうな表情でインタビューに応えていた。

<今、どんな気持ち?>
「素直に嬉しいです」

<愛媛FCユースの昨季について>
「四国で一番を取れなかったのは悔しい結果なのですが、その悔しさをバネにして次の舞台で頑張りたいと思います」

<これからの目標について>
「大学で日本一を獲って、プロの舞台へステップアップしていけたら良いなと思っています」
 
 その後、各受賞者の発表が進む中、昨年まで愛媛FCの監督を務めた石丸清隆さんに、協会から感謝状が贈られていた。
 また、優秀指導者賞として、元愛媛FCレディース監督の江後賢一さんと、元コーチで現監督の川井健太さんの2名の受賞が発表された。

 ステージにあがり、賞状とトロフィーを受け取った川井監督がインタビューに応え、感謝の思いを述べている。
(写真:壇上で質問に答える川井監督)

<今のお気持ちは?>
「ありがとうございます。僕が取ったというよりも、選手が結果を出してくれた賞なので選手たちに感謝したいです」

<新監督に就任しての抱負>
「グラウンドで戦うのは選手たちなので、選手が、やりやすい環境、自分たちが力を発揮できる環境づくりというものをやっていきたいと思います。県協会の方々には練習場の確保など、いろいろなことに協力していただき、感謝しております」
 
 イベントは進み、昨年、愛媛FCにて活躍した原川力選手(京都サンガF.C.)にも殊勲賞が贈られていた。
 
 そして表彰式の最後は「愛媛サッカーアウォーズ2015グランプリ」の発表。今年、グランプリを獲得したのは、愛媛FCレディース! 国体準優勝という好成績が認められ、2年連続でのグランプリ受賞となった。

「2年連続でグランプリという素晴らしい賞をいただけて本当に嬉しいです。毎年、このような賞を頂けるように、今年も1年、頑張っていきたいと思いますので、どうぞ、よろしくお願いします!」と大迫華子選手が、会場のサポーターやファンに喜びと新シーズンに向けた意気込みを伝えていた。
 
 表彰式が終了し、イベントの最後は愛媛FC監督の木山隆之さんのトークショーが行われた。司会者の質問に対し、木山監督は言葉を選び、丁寧に答える。

<2015シーズンのチームスローガン、全力前進について>
「全てを懸けてでも、我々は前に進んでいかなければならない状況だと思います。その中で、サッカーについても、とにかく勝つために前に進んでいく推進力を持ったプレーをしたいです。そのプレーを見てくれたファンの人たちが一緒になって応援してくれるような、皆で前へ進んで行けるような想いを込めて、このスローガンにしました」

<今シーズンの目標について>
「クラブの現状を考えると正直、今シーズン、絶対にJ1へ上がります、というような約束はできないです。ただ、その中でも、今まで愛媛FCが出したことがない成績、ひとつでもよいから勝ち数が負け数を上回る成績を何とか出したいです。そこまで今年中にもっていければ、プレーオフ圏内の6位以内も見えてくると思います」

<これまでのチームの手応えについて>
「100点ではないですが、70点くらいではあるかな、と思います。非常に手応えは感じています。これまでのトレーニングマッチで自分たちがやろうとしている攻守の形をある程度出しながら勝利することができているからです。今後は、もっと質の部分を突き詰めなければならないですが、今の時点ではチームとして良い方向に向いてきているという実感があります」

<新キャプテン西田剛選手について>
「西田選手は前向きで明るい性格なので、そういう彼をキャプテンに指名して、もっとチームをポジティブにしたいと思いました」

<開幕戦の四国ダービーについて>
「(ダービーは)とにかく勝たないとダメだと思っています。選手としても指導者としても、さまざまなダービーを経験させてもらいましたが、やっぱりダービーは特別です。それが開幕戦ですので、サポーターの方も熱が入ると思いますし、我々は、その熱に応えられるようにベストを尽くしたいと思います」

<会場の方々やサポーターへ>
「今日は、このような場をいただき、ありがとうございます。チームには何人か愛媛出身の選手がいますが、もっと増やしていきたいです。(愛媛出身選手が)もっと我々のチームに入ってくれるような(魅力ある)チームに
していきたいと思います。そうした想いを胸に秘めて、また明日から頑張っていきたいと思います。ぜひ応援してください。よろしくお願いします!」
 
 いよいよ迫ってきた2015シーズンの開幕。木山監督の熱い話に耳を傾ける中、気持ちの昂りを感じ始めている。クラブの状況を考えると、期待と不安が入り混じる複雑な心境ではあるが、新シーズンに向けて抜かりのない準備を進めたい。
 
 今回のイベントには若い選手たちも、たくさん来場していた。目を輝かせ、夢に向かう彼らのためにも、愛媛のサッカー界に明るい未来がやって来ることを祈りつつ、これからも愛媛FCを通じて支援に励んでいきたい。


松本 晋司(まつもと しんじ)プロフィール>
 1967年5月14日、愛媛県松山市出身。
 愛媛FCサポーターズクラブ「Laranja Torcida(ラランジャ・トルシーダ)」代表。2000年2月6日発足の初代愛媛FCサポーター組織創設メンバーであり、愛媛FCサポーターズクラブ「ARANCINO(アランチーノ)」元代表。愛媛FC協賛スポンサー企業役員。南宇和高校サッカー部や愛媛FCユースチームの全国区での活躍から石橋智之総監督の志に共感し、愛媛FCが、四国リーグに参戦していた時期より応援・支援活動を始める。


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