前期シーズンは我がガイナーズが優勝することができまし。優勝自体2年ぶりのこと。昨年マジック1で優勝を逃した悔しさを選手たちが忘れず、頑張ってくれましたね。地元のスポンサー、ファンの期待に応えることができ、まずは良かったとホッとしています。

 優勝の原動力は投打の主力の頑張りです。ピッチャーではドリュー・ネイラーが先発に、抑えにフル回転し、4勝1敗2S、防御率1.37の好成績を残しました。

 彼はテンポが良く、コントロールの良さが光ります。しかも150キロ前後の速球に、カットボール、チェンジアップといった変化球も持ち合わせていますから、このリーグでは過去を振り返ってもトップクラスの外国人ピッチャーです。

 同じオーストラリア出身のミッチ・デニングがBCリーグ新潟から東京ヤクルト入りしたことも刺激となったようです。NPBの編成担当者の評価も高く、「オレも」という思いは強いはずです。

 バッターの主役は新人キャッチャーの赤松幸輔でしょう。9本塁打、26打点はリーグトップ。5月23日の福岡ソフトバンク3軍戦では逆転サヨナラ3ランを放つなど、優勝に向けてチームを波に乗せる一打も目立ちました。

 彼はキャッチャーとしてはまだまだですが、得意の打撃で4月の月間MVPを獲得し、自信をつかんだのでしょう。より失投を見逃さなくなり、打撃で本領を発揮しました。

 また4番の中川竜也もケガで一時離脱した時期はあったものの、25試合で7本塁打と一皮むけました。彼はもともと打撃は良く、僕は開幕前から「4番を任す」と本人に伝えていました。主軸としての責任感が彼を成長させたのでしょう。まだケガをした足の状態は万全でない中、復帰してからも打線を引っ張ってくれました。

 もちろん、主役の働きだけでは優勝はできません。貯金を独り占めする独走Vには脇役の奮闘も欠かせないものでした。ピッチャーでは、田村雅樹や、新人の松本直晃が、ともにリーグ最多登板(20試合)で、よく投げてくれましたね。

 また野手ではショートの甲斐弘樹が内野の要として守備を引き締めてくれましたね。攻撃でもバントやエンドランなど小技を絡め、いいつなぎ役を演じたことを忘れてはいけません。

 6月はリーグ選抜チームによる北米遠征が組まれ、残された選手たちは地元のイベント出演やアルバイトをしながら練習に励みます。リーグ戦で連戦が続き、選手にとってはタフな日々が続いたでしょうから、いい意味でリセットして後期に臨みたいと考えています。

 前期は投打ともにコンスタントに選手たちが結果を残し、優勝を勝ち取りました。ただ、シーズンはまだ終わっていません。ミスもあっただけに、反省を踏まえて後期へレベルアップしてほしいと感じています。引き続き、後期も1試合1試合目的を持って戦っていきます。また8月から応援よろしくお願いします。

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