2015年の中央競馬のラストを飾るG1レース、第60回有馬記念(芝2500m)が27日、千葉・中山競馬場で行われ、7番人気のゴールドアクター(吉田隼人騎手)が2分33秒0で制した。吉田騎手、ゴールドアクターは人馬ともにG1初制覇。2着は5番人気のサウンズオブアース(ミルコ・デムーロ騎手)、3着には4番人気の今年の菊花賞馬のキタサンブラック(横山典弘騎手)が入った。このレースで引退する1番人気のG16冠馬のゴールドシップ(内田博幸騎手)は出遅れが響き、8着だった。

 

 年末の総決算で、大本命から主役の座を奪ったのはゴールドアクター。見事に番狂わせを演じてみせた。

 

 G16冠馬のゴールドシップのラストランとなったレース。どの馬よりも早く本馬場入りすると、中山競馬場に詰めかけた12万人を超える観衆が大きく湧いた。しかし、レースの主役は芦毛の牡馬ではなかった。

 

 ファンファーレが鳴りやみ、16頭の馬がゲート入りをする。気性の荒い問題児ゴールドシップもすんなり入った。しかし、ゲートが開き各馬一斉にスタートすると、ひと際目立つ芦毛は出遅れた。最後尾から15頭を追いかける展開となった。

 

 ゆったりとしたペースの中、先頭争いはキタサンブラック、2番手にはリアファル(クリストフ・ルメール騎手)、ゴールドアクターは3番手につける。このまま4コーナーを通過すると、リアファルが後退し、代わってマリアライト(蛯名正義騎手)が2番手に順位を上げた。

 

 直線に入るとキタサンブラックとマリアライトが競り合う。大外からの逆転を狙う大本命のゴールドシップは伸び切らず、3番手のゴールドアクターが追いかける。直線の半ばでゴールドアクターが2頭をかわし、トップに立った。外から末脚を見せるサウンズオブアース、インで粘るキタサンブラックを振り切って1着でゴールした。

 

 勝ったゴールドアクターは、父スクリーンヒーロー、母ヘイロンシンという血統。洞爺湖特別、オクトーバーS、アルゼンチン共和国杯と3連勝で中山に乗り込んだ。連勝街道をひた走り、GI馬へと駆け上がった。

 

(文/杉浦泰介)

 

 払戻金は以下の通り。

 

▽単勝  (7) 1,700円

▽枠連  (4)−(5) 5,010円

▽馬連  (7)−(9) 6,840円

▽馬単  (7)−(9) 13,780円

▽3連複 (7)−(9)−(11) 20,360円

▽3連単 (7)−(9)−(11) 125,870円

 

*成績、払戻金などは必ず主催者発行のものをご確認ください。