3月に入り、NPBもアイランドリーグも開幕が近づいてきました。今回は少し早いですが、セ・パ両リーグの順位予想をしてみたいと思います。とはいえ、僕は解説者ではありませんから、半分は個人的な願望です(笑)。

 セ・リーグは心情的に、一緒にカープでやってきた金本知憲新監督率いる阪神と、緒方孝市監督2年目の広島の優勝争いを望みます。ここへドリュー・ネイラー、又吉克樹、亀澤恭平と元ガイナーズ選手が3人いる中日が絡んでくれば最高です。

 金本監督は現役時代からアニキの愛称で知られるように求心力は抜群。2軍監督にも掛布雅之さんが就任し、カリスマ性のある指揮官2人でチームの雰囲気が変わった印象を受けます。

 福留孝介、鳥谷敬、西岡剛と実績のあるバッターに、若手の陽川尚将、江越大賀、新人の高山俊らが勢いよく出てくると、選手層に厚みが増すでしょう。思い返せば、金本監督が若かった頃のカープもそうでした。江藤智、前田智徳、緒方、金本……。当時のように活きのいい素材がどんどんアピールしてくれることを監督自身が一番、期待しているはずです。

 広島は対外試合7連勝と仕上がりの良さを感じます。投手陣は大瀬良大地の故障離脱が気がかりですが、ベテラン黒田博樹に、昨季14勝のクリス・ジョンソン、野村祐輔、福井優也と先発のコマは揃っています。ルーキーの岡田明丈や横山弘樹も計算が立ちそうで、前田健太の抜けた穴は埋まりそうです。昨季、つまづいた中継ぎ、セットアッパー、抑えの整備ができれば、間違いなく上位に上がってくるでしょう。

 もちろん、昨年リーグ制覇を果たした東京ヤクルト、高橋由伸新監督が就任した巨人も実力はあります。ヤクルトは昨季ほとんど働けなかったウラディミール・バレンティンが連覇のカギを握るでしょう。横浜DeNAも筒香嘉智が攻撃の軸として成長しました。彼の脇を固めるバッターと投手力が整うと、台風の目になるとみます。

 パ・リーグは順当にいけば、福岡ソフトバンクの3連覇は固いでしょう。注目は2位、3位争いです。個人的には埼玉西武で元ガイナーズの水口大地、松本直晃が1軍で頑張り、チームを上位に押し上げてほしいものです。

 また千葉ロッテの大木貴将も育成選手ながら走攻守にソツがなく、評価は高いと聞いています。早く支配下になって角中勝也とともにアイランドリーグコンビで活躍してくれるとうれしいです。

 プロとしてお金をもらっている以上、勝敗はもちろん、豪快なプレーでお客さんを喜ばせることも大切です。その点では二刀流の大谷翔平や、侍ジャパンの4番・中田翔(ともに北海道日本ハム)には、我々の度肝を抜いてほしいと思っています。平沢大河、オコエ瑠偉といった新人のブレイクも楽しみです。

 彼らの能力にはまだまだ及ばないとはいえ、同年代の選手としてガイナーズの若手も実戦の中で伸びてほしいと願っています。自主トレがスタートして1カ月。ややケガ人が出ていますが、それ以外は順調です。

 今年のガイナーズは例年と比べて、やや地味で小柄に映るかもしれません。しかし、その分、ひたむきに頑張り、成長する姿をお客さんには見守ってほしいものです。

 スーパーラグビーの日本チーム「サンウルブズ」も初戦に秩父宮ラグビー場には満員の観客が詰めかけ、善戦しました。お客さんが多ければ多いほど、選手にはエネルギーとなります。

 徳島には台湾球界のレジェンド・張泰山、愛媛には360°(さぶろく)モンキーズの杉浦双亮も入団します。話題の選手も多いですから、ぜひ一度、試合を観に来てください。よろしくお願いします!

 

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