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(写真:厳しい視線を向けながら選手たちに指示を出すパクHC)

 19日、バドミントンのリオデジャネイロ五輪日本代表が東京・味の素ナショナルトレーニングセンターで強化合宿を公開した。合宿にはリオ五輪に出場する女子ダブルスの高橋礼華&松友美佐紀組(日本ユニシス)、男子ダブルスの早川賢一&遠藤大由組(日本ユニシス)ら9名のほか、ナショナルチームのメンバーも参加。日本代表のヘッドコーチ(HC)を務めるパク・ジュボンは「目が違った」と“五輪モード”に突入している選手たちを評価した。合宿は29日まで行い、翌30日にブラジルへ出発する。

 

 リオ五輪までの最後の国内合宿とあって、約170名の報道陣が詰め掛けた。パクHCは「大事な合宿」と位置付けたトレーニング。ゲーム形式の練習ではシングルスの代表は2人、ダブルスは4人を相手に行った。前日のミーティングでは「厳しい練習してケガをしてはダメだし、ケガの可能性があるから軽い練習というのもあまり良くない。厳しい練習でケガがないようにしっかり自分の身体の管理をしてください」と指示したという。

 

 6月のオーストラリアオープンが終わった後に代表選手たちは所属チームに戻ったが、パクHCは「オリンピックのイメージで準備してください」と伝えた。合宿は19日から29日までの10日間。中国などの強豪国と比べると決して長いとは言えない拘束期間である。それゆえに合宿前の事前調整が重要になってくるからだ。提示した課題に対して選手たちの“回答”には指揮官も「順調にきました。スタートは満足」と合格点を与えた。

 

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(写真:中島コーチ<左>にアドバイスを受けながら練習する松友<中央>と高橋)

 就任13年目のパクHCはリオ五輪での目標を「メダル2個」の“ロンドン五輪超え”を掲げる。
「ロンドン五輪は女子ダブルスにだけメダルのチャンスがあった。今回は女子シングルスとダブルス両方にチャンスがある。男子ダブルスもベスト8まで行ければメダルの可能性はある」と見る。女子ダブルスは世界バドミントン連盟(BWF)世界ランキング1位(7月14日現在)の高橋&松友組が金メダルを狙える位置につけている。今年の全英オープンで結果を残した女子シングルス同6位の奥原希望(日本ユニシス)、男子ダブルス同8位の早川&遠藤組にも期待を寄せている。

 

 リオ五輪の組み合わせ発表は26日(現地時間)に行われ、本戦は8月11日から20日まで開催される。日本はロンドン五輪で初の銀メダルを獲得。以降も2014年に国別対抗の男子団体戦トマス杯で優勝、昨年の世界選手権では過去最多3個のメダルを手に入れた。パク体制スタートから順調に結果を残している日本バドミントン界。リオでの期待値は高い。

 

(文・写真/杉浦泰介)