後期リーグが始まり、香川オリーブガイナーズは前期優勝の愛媛マンダリンパイレーツに1-10で敗れました。後期開幕直前にキャプテンの宗雪将司が負傷離脱し、4番に穴があいてしまいました。打の中心選手が抜けてしまいましたが、何とかチーム一丸となって後期を戦い抜きたいと思います。

 

 IL選抜として出場した対フューチャーズ戦で、宗雪は顔面に死球を受け、左顎を2カ所骨折してしまいました。想像していたよりもケガの状態が酷く、手術する可能性もあるので、今季は間に合わない見込みです。宗雪は前期の打率が3割台に届かず不本意な成績だったので、後期にかける思いは人一倍強かったはず。後期の巻き返しに期待していたので非常に残念ですが、今は治療に専念して1日でも早く戻ってきてくれることを願っています。

 

 しかし、他の選手にとっては宗雪の離脱はチャンスでもあります。彼が抜けたところには、長打が打てる板倉寛樹を据える予定です。彼はオープン戦や紅白戦で非常に状態が良く、開幕戦では完封負けを防ぐタイムリーヒットを放ちました。4番の板倉を中心にキャプテンの穴を埋めていきたいと思います。

 

 宗雪の負傷離脱の一方で、チームには良い知らせもあります。一時は練習生となっていた岡村瑞希がようやくチームに戻ってきました。岡村は内外野のどちらも守れる選手ですし、“伸びしろ”が感じられるので、後期は積極的に起用したいと思います。

 

 後期の開幕投手を務めた石田哲也も楽しみな存在です。開幕戦は6回途中まで投げて7安打4失点で敗戦投手になりましたが、オープン戦を通じてストレートとスライダーの球威が増し、課題だったコントロールが良くなっています。身長188センチと上背があるので、これからどれだけ伸びるかが楽しみなピッチャーです。

 

 アイランドリーグにサウスポー求む! 

 試合数が多く猛暑の中でプレーする8月は、投手陣の踏ん張りがキーポイントになります。炎天下の中で先発陣がどれだけ長いイニングを投げられるかが、試合の勝敗を決めると言ってもいいでしょう。今のところ、先発は石田、竹田隼人、ウェスリー・エドワーズ、原田宥希で先発ローテーションを組む予定です。これに加えて、5年ぶりに元横浜DeNAの冨田康祐がチームに復帰したので、投手の層は厚くなりました。

 

 リリーフは間曽晃平、岸本淳希、田村雅樹で回していきます。前期の途中で先発からリリーフに転向した間曽は、チームの状況次第では先発に戻す可能性もありますが、今のところはこのままリリーフで使う予定です。田村は、後期の開幕メンバーに入っていませんが、ピッチャーがへばった時にいつでも入れ替えらえるようにコンディションを整えておいてもらいます。

 

 実はガイナーズにはサウスポーが1人もいません。これはアイランドリーグに限らず、NPB全体を見渡してもサウスポーは少ない印象があります。今は左バッターが非常に多い傾向にあり、サウスポーの重要性が高まっています。できることなら左が最低でも1、2枚は欲しいというのが本音ですが、良い選手はすぐにNPBに行ってしまいます。今夏の甲子園出場を決めた履正社の寺島成輝のような逸材がアイランドリーグに入ってくれれば、リーグはもっと面白くなると思うんですが……。なかなか難しいのが現状です(苦笑)。

 

 さて、8月に入るとNPBのスカウト陣が球場に現れる時期になります。願望としてはガイナーズ全員に行って欲しいですが、それはなかなか厳しい。やはり私たちは評価されてナンボの世界です。選手たちは日ごろの練習から気を抜かずに、シーズンが終わるまでの残り約2カ月間は大いにアピールして欲しいと思います。

 

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