13日(日本時間14日)、テニスの男子シングルス準決勝が行われ、世界ランキング7位の錦織圭(日清食品)は同2位のアンディ・マレー(イギリス)にストレートで敗れた。錦織は3位決定戦に回り、日本勢96年ぶりのメダル獲得を目指す。マレーは2大会連続の決勝進出。もう1試合は世界ランキング141位のファン・マルティン・デルポトロ(アルゼンチン)が同5位のラファエル・ナダル(スペイン)を下した。

 

“BIG4”の壁は厚かった。準々決勝で劇的な勝利を挙げた錦織だが、ロンドン五輪金メダリストのマレーは打ち崩せなかった。

 

 マレーのサービスゲームから始まった試合は第4ゲームにマレーがブレイクして動いた。錦織は第5ゲーム、マレーにサービスキープされると再びブレイクを許した。自らのサービスが安定しない中で相手に主導権を握られてしまう。第7ゲームは15-40からサービスエースを決められて、1-6で1セットを先取された。

 

 第2セットは錦織のサービスからスタートした。互いにサービスキープした第5ゲーム。今度はラブゲームでブレイクされる。再び追いかける展開となった錦織。互いに2ゲームずつ取り合った。

 

 第10ゲームでマッチポイントをあっさり取られ、錦織は追い込まれた。リターンエースを奪うなどして、デュースまで粘ったが最後はラリーの末に錦織の返球がネットに弾かれた。4-6でこのセットも落とし、ストレート負けで決勝進出はならなかった。

 

 錦織が「今日はミスが多すぎた。彼の安定したテニスに太刀打ちできなかった」と振り返ったようにファーストサービスは60%と正確性に欠いた。マレーよりも倍近いショットミス。今年のウィンブルドンを制し、全豪と全仏で準優勝している相手に、これで勝機を見出すのは難しい。3位決定戦はナダルとの対戦。再び“BIG4”が立ちはだかる。

 

(文/杉浦泰介)