11日(日本時間12日)、リオデジャネイロパラリンピックのボッチャ混成団体準決勝が行われ、日本代表(世界ランキング7位)がポルトガル代表(同5位)を8-5で下した。決勝にコマを進めた日本はメダル獲得が確定。2008年北京パラリンピックから3度目の出場で初の表彰台入りを決めた。

 

 早速、有言実行だ。

 ボッチャ日本代表のエース廣瀬隆喜(アルムの森ペーターの丘)は「個人でも、団体でも表彰台に上がって、皆さんに良い報告がしたい」と語り、リオへ渡った。

 

 第1エンドを1-1で終え、迎えた第2エンドだ。廣瀬のショットが冴える。ボール約2個半の隙間を通すコントロールショットを決めて日本は2点をリードした。

 

 流れを掴んだ日本は、第3エンドでも廣瀬がエースの役割の仕事をやってのけた。的の周囲には日本のボールが3個とポルトガルのボールが1個。大量得点のチャンスで廣瀬は強気な作戦を選択した。廣瀬の左手から繰り出されたボールはポルトガルボールを弾き、自らのボールは的の近くにピタリと止まった。エースの活躍もあり、このエンドで日本は一挙4得点をあげた。

 

 リードを大きく広げた日本。終盤、ポルトガルに4得点を返されたものの、トータルスコア8-5で逃げ切った。決勝進出を決めた日本は銀メダル以上を確定させた。初出場の北京パラリンピックは予選落ち。前回ロンドンパラリンピック7位からの大躍進だ。

 

 試合後に廣瀬は「力をすべて出し切れば、結果につながると思う。吠えるような熱いプレーをしたい」と語った。エースは既に決勝へ向けて気持ちを切り替えていた。

 決勝は12日(日本時間13日)に行われ、世界ランキング1位のタイ代表と対戦する。廣瀬が牽引する日本代表、金メダルは射程圏内である。

 

(文/大木雄貴)