9日、プロ野球パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)・ファーストステージ第2戦が行われた。初回、清田育宏が2試合連続で先頭打者ホームランを放ち、千葉ロッテが先手をとった。しかし福岡ソフトバンクが中盤に逆転し、対戦成績2勝でファイナルステージへと駒を進めた。

 CSファイナルステージは12日から北海道日本ハムの本拠地・札幌ドームで開幕する。

 

◇第2戦
 今宮、8回にダメ押しタイムリー(ソフトバンク2勝/福岡ヤフオクドーム)
ロッテ      1 = 100|000|000
ソフトバンク   4 = 000|110|02×

 

勝利投手 バンデンハーク(1勝0敗)
敗戦投手 石川(0勝1敗)
セーブ  サファテ(2S)
本塁打  (ロ)清田2号ソロ

 

 CSファーストステージ第2戦、先発はロッテが最優秀防御率(2.16)の石川歩、ソフトバンクはシーズン7勝のリック・バンデンハーク。夏場は故障と体調不良で2軍に落ちていたバンデンハークだったが、シーズン最後の1軍登板で好投。満を持して第2戦のマウンドに上がった。

 

 注目の立ち上がり、ロッテ清田が2試合連続で先頭打者ホームランを放った。バンデンハークの投じた初球のストレートを左中間のホームランテラスへ運び、ロッテが先制。ソフトバンクは昨日に続いて、1点ビハインドでゲームをスタートした。

 

 先制を許したバンデンハークは続く加藤翔平にツーベースを打たれ、3番・角中勝也にはストレートのフォアボール。アルフレド・デスパイネをショートゴロ併殺、福浦和也を三振に切ったものの、不安定な立ち上がりだった。
 一方、ロッテの先発・石川はランナーは出すものの要所を締めるピッチングでソフトバンクを無得点に抑えた。

 2回以降、バンデンハークも徐々に調子を上げていき、変化球も低めに決まりだした。3回、4回は5三振を奪う好投でロッテ打線を封じた。

 

 復調したバンデンハークに応えるように、ソフトバンク打線がワンチャンスをものにした。

 4回裏、2死二塁の場面でファール、ファールで粘った明石健志がレフト前にしぶとく運ぶタイムリーヒット。同点に追いついた後の5回裏、今度はツーベースで出塁した高谷裕亮を手堅く送りバントで3塁に進め、打席には2番・本多雄一。本多は膝元に入ってくるカーブを捉え、ライト前に弾き返した。この一打でソフトバンクは2-1と逆転に成功した。

 

 先発のバンデンハークは6回106球でマウンドを降り、その後、ソフトバンクは継投で逃げ切りを図った。7回は岩嵜翔、8回はロベルト・スアレスが3人ずつで締め、最後はデニス・サファテがマウンドに上がり、3者三振で締めくくった。

 

 敗れたロッテ・伊東勤監督は「自分たちの攻撃をまったくやらせてもらえなかった」と敗戦を振り返った。
 ファーストステージを突破したソフトバンク・工藤公康監督は「各選手が持ち味を出して、つなぎの意識が出てた試合。投手陣もいい調整をしてくれたので、思い通りの継投ができた。ファイナルステージ、その後もこの調子で」と、ファイナルステージ突破にも手応えを感じていた。