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(写真:本社で国体報告を実施した。左から玉木、佐々木、ダイキ大亀会長、武田)

ボート/武田、負傷に耐え入賞

 

 前回の当欄で既報のとおり、10月のいわて国体において愛媛県は天皇杯(男女総合)7位、皇后杯(女子総合)5位という成績を残した。当初の目標を上回るこの好成績には総合優勝を飾った弓道、総合2位に入ったボートも大きく貢献した。

 ボート成年男子ダブルスカルにはダイキボート部の武田大作が、弓道成年女子代表にはダイキ弓道部から主将の佐々木磨理と玉木里奈が参加。武田は7位入賞、弓道は遠的、近的ともに準優勝を果たした。

 

 武田は岩手入りしてから練習中にヒザを負傷したこともあり、本来の実力を発揮できなかった。
「公式練習で風が強く艇があおられてそれでヒザをひねってしまった。痛み止めを飲むなどして対処しましたがやはり力は出せませんでした。ペアを組んだ井出(健二)君には申しわけないことをしました」

 

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「少年男子はトップ3なら上出来と思っていたので、優勝を果たすなど予想外の活躍でした。ただ成年男女、少年女子は全体的に順位の底上げが必要になります。来年のえひめ国体に向けては、早めに代表選手を決めて全体練習を増やしていきたい。特に成年は練習時間が少なかったのでその確保を優先していきます。えひめ国体では180点を目標に(いわて国体149点)、それで強豪の福井県に勝ち天皇杯獲得を目指します」
 えひめ国体に向けて武田を含めた成年の奮起を期待したい。

 

弓道/県外遠征で鍛える
「嬉しくもあり悔しくもあり、というのが率直な気持ちです」
 こう語ったのは弓道部主将の佐々木だ。
 昨年のわかやま国体の遠的3位を上回る成績だったが、佐々木はいわて国体を振り返り悔しさをのぞかせた。

 

 10月9日に行われた遠的は強風が吹く悪コンディション。その中で佐々木を筆頭にして愛媛県代表は安定した的中で決勝まで勝ち進んだ。決勝は新潟県と対戦。佐々木は1本目に10点を射抜くなどチームを牽引したが、47対57で敗れた。

 

 翌日の近的も決勝に進んだ愛媛県は、秋田県と対戦した。佐々木は「絶対に勝つ」との思いが力みになりまさかの的中ゼロ、実力を発揮できないまま決勝で敗れた。
「前日の遠的で準優勝だったこともあり、近的では絶対に優勝するんだと力みすぎたのかもしれません。他のふたり(玉木、平谷唯・東予支部)の調子はよかったものの、自分はプレッシャーもあって調子を出せませんでした」と、敗戦を振り返った。

 

 主将としてダイキ弓道部を引っ張る佐々木は、来年のえひめ国体へすでに目を向けている。
「えひめ国体まではもう10カ月しかないという気持ちで取り組んでいきます。これまでは遠的を重点に練習していましたが、今後は遠近どちらも同じくらいの比重で練習を重ねたい。あとは遠征など試合形式の練習も増やす予定です。やはり個人で射るのと相手と対戦するのとでは気持ちの持ち方も違う。それが本番でも生きてくると思っています」

 

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「いわて国体、成年女子は予想以上の健闘でした。最初は予選通過できればいいかな、通過しても3位か4位だったらいいと思っていた。それが準優勝ですから持っている力は出せたんじゃないでしょうか」
 青野監督はえひめ国体に向け、技術の向上と合わせて精神力の強化も図っていくという。
「いわて国体では他県の選手たちも緊張していたことも有利に働きました。ただこちらも決勝戦では緊張しすぎでしたね。来年のえひめ国体に向けての課題は、精神面を鍛えて平常心で試合に臨めるようにしたい。そのためには遠征をして他県の選手のレベルを身をもって感じるのがいいと考えています。そうすれば本番に向けていい準備ができると思います」

 

 なお青野監督は来年のえひめ国体、成年女子の目標を「遠的か近的、どちらかで優勝」と設定している。
「もし優勝できない場合でも5位以内。弓道全体で90点以上を目標にして、そうすれば天皇杯制覇はいけるのではないかと思っています」

 来年10月に開催されるえひめ国体、悲願の天皇杯獲得のために成年女子をはじめとした弓道が牽引役を務めることになる。


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