28日、日本サッカー協会(JFA)は都内で技術委員会を開いた。委員会では、A代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督をはじめ、U-19、U-16の監督、コーチ陣の続投が決まった。また、主にA代表に帯同していた霜田正浩ナショナルチームダイレクター(NTD)が年内いっぱいでJFAから離れることも発表された。

 

 ロシアワールドカップアジア最終予選の初戦を落とすなど、一時は解任のうわさもあったハリルホジッチ監督。しかし、15日にホームで行われた最終予選の前半戦最後の試合となるサウジアラビア戦で勝利し、日本はW杯出場圏内の2位に浮上した。

 

 この結果を受けて、技術委員会はハリルホジッチ監督の続投を決定。西野朗技術委員長は「いい形で後半戦につなげた。(最終予選が再開する)3月に向けて更なるバックアップをしていかないといけない」と語った。

 

 指揮官の続投が決まった一方で、霜田NTDは代表から去ることとなった。NTDの役割は、選手を代表に招集するためのクラブ間との交渉など多岐に渡る。霜田NTDに対してはハリルホジッチ監督がベンチ入りさせたことからも厚い信頼を寄せていたのが分かる。

 

 西野技術委員長もその点は十分に理解している。

「霜田のポジションというのは私が代わってやるというわけにもいかない。(NTDの)必要性は非常に感じている。果たして、人が代わって、カバーできるのか否か。代表チームにとって本当にベストな形で機能するように考えていきたい」

 

 後任は現時点では未定だ。「ハリルホジッチ監督とも意見交換をしたい」と西野技術委員長。指揮官の右腕探しが、JFAの今後の課題である。

 

(文/大木雄貴)