Jリーグは17日、富士ゼロックススーパーカップ(18日・13:35~)の事前会見を日産スタジアムで開いた。鹿島アントラーズ(Jリーグ・天皇杯王者)からは石井正忠監督とMF遠藤康が登壇した。浦和レッズ(Jリーグ年間2位)からはミハイロ・ペトロビッチ監督とFW武藤雄樹が会見に出席した。

 

 本来、ゼロックススーパーカップは昨シーズンのリーグ王者と天皇杯王者が対戦する。昨季はリーグ・天皇杯ともに鹿島が制したため、リーグ2位の浦和が対戦相手となった。

 

 昨季は勝負所で好采配を揮った鹿島の石井監督は「クラブにこのタイトルを持ち帰りたい」と語った。対する浦和のペトロビッチ監督は「鹿島という素晴らしい相手と対戦し、素晴らしいゲームをしてこのカップを持って帰る」と抱負を述べた。

 

 鹿島の遠藤は「出場するだけでなく、全力で勝ちに行く。年間の勝ち点ではレッズが上だった。鹿島はチャレンジャーとして戦う」と語気強めた。

 

 浦和の武藤は「今年、最初の公式戦。ここから続く、ACLとJリーグの戦いに向けて、流れに乗るためにも大事な一戦だと思っている。鹿島には去年の最後に悔しい思いをさせられた。そのチームに勝つことで大きな自信になる」と雪辱に燃えている。

 

 鹿島は、ヴィッセル神戸からFWペドロ・ジュニオール、アルビレックス新潟からMFレオ・シルバを補強した。石井監督はキャンプでの手応えをこう語る。「新加入選手とのコンビネーションや戦術理解、チーム全体のコンディションを上げていく難しいシーズン前の準備だった。だが、思っていたより順調に来ている。新戦力のチームへの溶け込み方も非常に早いので、期待している」

 

 対する浦和は、新潟からFWラファエル・シルバを獲得し、J2へ武者修行に行っていたリオ五輪代表MF矢島慎也を復帰させた。ペトロビッチ監督は「キャンプを通してやるべきことを全力でやってきた。今シーズンはより攻撃的なサッカーを目指す」

 

 スタートから新戦力を起用するのか、途中から起用するのか。シーズンの前哨戦と位置づけられるこの大会ならではの楽しみに、胸が躍る。

 

(文/大木雄貴)