第4回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)1次ラウンドは、8日、東京ドームで日本対オーストラリアが行われた。日本がオーストラリアに4対1で勝利し、前日のキューバ戦に続いて2勝目。2次ラウンド進出に大きく前進した。

 

◇WBC2017 1次ラウンドB組
 好調の松田が同点犠飛(日本2勝、東京ドーム)
日本 4 = 000|010|120
豪州 1 = 010|000|00X

勝利投手 千賀(1勝0敗)
敗戦投手 ウィリアムズ(0勝1敗)

セーブ  牧田(1S)
本塁打  (日)中田1号ソロ、筒香2号2ラン
     (豪)デサンミゲル1号ソロ

 

 日本の2戦目、先発を任されたのは菅野智之(巨人)。オーストラリアはティム・アサートンが先発した。
 先制したのはオーストラリア。2回裏、菅野の外角高めのスライダーをとらえた7番アラン・デサンミゲルの打球はライトスタンド最前列に飛び込むソロホームラン。援護をもらった先発のアサートンは、3回、4回と連続三者凡退で日本に付け入る隙を与えなかった。


 日本が反撃に出たのは5回表。先頭打者の坂本勇人(巨人)がツーベースを放ち、続く鈴木誠也(広島)の当たりはピッチャーの足元を抜けて二遊間へ。これが内野安打となって無死一、三塁。ここでオーストラリアは2番手にサウスポーのラクラン・ウェルズを送った。

 

 打席に入ったのは前日のキューバ戦で4安打4打点と絶好調の松田宣浩(福岡ソフトバンク)。松田はきっちりとレフトに犠牲フライを打ち上げ、日本が同点に追いついた。
 先発の菅野は5回裏、先頭のデサンミゲルに死球を与えたあと、9番ブラッド・ハーマンに内野安打を打たれ、ここで規定投球数を越えて66球で交代となった。

 

 菅野の後を受けてマウンドに上がった岡田俊哉(中日)は、2球目にワイルドピッチでランナーを進めると、デイビッド・カンディラスにはストレートのフォアボールを与えて1死満塁。制球が定まらず絶体絶命のピンチを迎えたが、2番ヘイムズ・ベレスフォードの打球はセカンド菊池への内野ゴロ。併殺でピンチを切り抜けた。
 その後、日本は千賀滉大(福岡ソフトバンク)の好投でオーストラリアを無得点に抑え、両者譲らないまま試合は終盤を迎えた。

 

 7回表、緊迫した空気を打ち破ったのは先頭打者の中田翔(北海道日本ハム)。代わったオーストラリアの3番手、マット・ウィリアムズの初球、甘く入ってきたスライダーをすくい上げた打球はレフトスタンドへ飛び込んだ。主軸・中田に待望の一発が出た日本は、8回表に筒香嘉智(横浜DeNA)が2ランを放って連夜のダメ押し。オーストラリアを突き放した。

 

 キューバ戦で終盤の継投に課題が残った日本だが、この日は千賀、宮西尚生(北海道日本ハム)、牧田和久(埼玉西武)がゼロ封リレー。2勝をあげた侍ジャパンは、10日、中国戦で1次ラウンドを締め括る。