170322村主ソロ1(加工済み)二宮清純: 後編もそば焼酎『雲海』の「そばソーダ」を飲みながら、ソルトレイクシティ、トリノ五輪女子フィギュアスケート元代表で現在はプロ振付師の村主章枝さんにお話を伺います。

村主章枝: よろしくお願いします。ところで、こちらのそば焼酎『雲海 黒麹』も気になるんですが……。

 

二宮: ぜひ、飲み比べてみてください。飲み方は?

村主: もちろん、ソーダ割りで!

 

 

二宮: お味は?

村主: そば焼酎『雲海』と比べて『雲海 黒麹』の方がキレのある味わいですね。どちらもすごく美味しいので、迷ってしまいますね。

 

宇野昌磨の“一歩の伸び”

 

二宮: 3月29日からフィンランドのヘルシンキで世界フィギュアスケート選手権が開催されます。

村主: この大会の成績で2018年の平昌冬季五輪の日本人出場枠が決定します。非常に重要な大会ですね。

 

二宮: 男女それぞれ、上位2人の順位を足して13以内だと平昌五輪で3枠確保できます。28以下だと2枠しか得ることができません。

村主: 日本人選手全体で総合的に成績を出さないといけない。誰か1人がダメでも五輪出場枠が減ってしまう。出場選手にかなりのプレッシャーがかかる大会になります。

 

二宮: 男子は羽生結弦選手、宇野昌磨選手、田中刑事選手が出場します。

村主: 羽生選手に注目が集まっていますが、最近では宇野選手の活躍も目立ちますね。

 

二宮: 年齢は羽生選手が22歳、宇野選手が19歳。

村主: 宇野選手が少し下の世代ですね。羽生選手の姿を見て、“何とかして倒すぞ”という意識が伝わってきます。羽生選手のような強い選手が上の世代にいることが宇野選手にとって良い刺激になっているのではないでしょうか。

 

二宮: 宇野選手の武器は?

村主: 4回転ジャンプも飛べますが、宇野選手はスピンと滑りのなめらかさが武器だと思います。

 

二宮: 滑りのなめらかさですか。

村主: はい。スケートの滑り、流れ、タッチの柔らかさ。こういう点がジャッジの方たちに買われていますね。

 

二宮: 過去の選手で似ているタイプはいますか? 

村主: どうですかねえ。スケートの一歩の伸びは高橋大輔さんより宇野選手の方があるような気がします。

 

二宮: 一歩の伸びですか。身長は約160センチと小柄ですが……。

村主: どんなにジャンプの配点が高くても、やはりスケートの原点はタッチだと思います。力を入れて滑るのではなく、力まずに滑るスケートをジャッジの方々は好む傾向にあります。

 

二宮: それは教えてできるものですか? それともセンスでしょうか。

村主: 両方ですね。いくら技術を教えても、それを感じ取ってくれるセンスがないと身につきません。

 

三原舞依の“勢い”

 

170322村主ソロ3二宮: 女子は、宮原知子選手、樋口新葉選手、三原舞依選手が出場します。宮原選手は負傷明けです。(編集部注・対談後に宮原選手の欠場が決まり、本郷理華選手の繰り上げ出場が決定)

村主: 宮原選手は左股関節の疲労骨折から、どの程度回復しているかが気になります。1カ月前くらいからトレーニングを再開したと聞いていますが……。

 

 

二宮: 股関節は重要ですよね。

村主: フィギュアスケーターにとって、股関節は命です。宮原選手の場合、故障個所が左側だったということで少しは救われたのかな、という気がしています。(ジャンプ後、リンクに)降りる方ではないから、まだよかったのかなとは思います。私も股関節を痛めることが多かった。でも疲労骨折というのは初めて聞きました。

 

二宮: 幼少期からのハードなトレーニングによる勤続疲労もあるのでしょうか。

村主: 長い間の疲労の蓄積は確かに影響していると思います。いずれにしても、休んでいた期間の遅れをいかに取り戻せるかですね。

 

二宮: 樋口選手や三原選手はどうでしょう。

村主: 三原選手は先日、韓国で行われた四大陸選手権でも優勝しました。勢いに乗っているとは思うんですが……。

 

二宮: ショートプログラムが4位でしたが、最終的に134.34点を叩き出し、合計200.85点で逆転優勝を果たしました。

村主: 逆転優勝は素晴らしかったのですが、三原選手はまだ17歳です。若さゆえ、演技の荒さが気になります。細かい動きや表現の面で“ジュニアっぽい”ところが見受けられますね。世界選手権レベルになると、同年代の海外のライバルの中には妖艶な演技をする選手もいます。そこが少しだけ心配です。

 

二宮: 三原選手の長所は?

村主: “スケートが走る”と言いましょうか。よく滑るんです。彼女のスケートは勢いがあってスピード感がある。これは間違いなく三原選手の武器です。

 

二宮: 樋口選手は16歳とさらに若い。

村主: シニア国際大会の試合経験が少ない点が、吉と出るか、凶と出るか……。

 

魅せるフィギュアスケート

 

170322村主ソロ2二宮: 村主さんと言えば、豊かな表現力が見る者の胸を打ちました。

村主: 指導の影響もありますが、昔から表現力に特化したフィギュアスケート、魅せるフィギュアスケートに興味があったんです。スケート本来の良さだったり、流れがありますからね。パトリック・チャン選手の演技を見ていて、“やっぱりこれがスケートだよね”と思います。

 

二宮: パトリック・チャン選手と言えば、表現力に特化したスケーターですね。

村主: 彼のスケーティング技術やスピン、表現力には魅せられました。フィギュアスケーターが目指すべきはパトリック・チャン選手だと今でも私は思っています。4回転を飛べることはもちろんすごいことですが、フィギュアスケートの未来を考えた時に「本当にこれでいいのかな」と思ってしまう部分もあります。

 

二宮: まだまだお話はつきませんが、世界選手権のテレビ観戦のお供にそば焼酎『雲海』というのはどうでしょう。

村主: ああ、それはいいアイデアですね。いいパフォーマンスを見ながら飲むと、さらに美味しくなるんじゃないでしょうか。お酒好きの私がいうのだから間違いありません!(笑)

 

(おわり)

 

プロフィール(加工済み)<村主章枝(すぐり・ふみえ)プロフィール>

1980年12月31日、横浜市出身。6歳でフィギュアスケートをはじめ、97年の全日本選手権では16歳の若さで初優勝した。その後、01年からの3連覇を含む5度の制覇。02年ソルトレイクシティ五輪では日本人トップの5位入賞を果たす。02、03年と世界選手権2大会連続銅メダルを獲得し、03年にはISUグランプリファイナルを制し、日本人初の優勝を成し遂げた。06年トリノ五輪では4位に入り、2大会連続の入賞を果たした。同年世界選手権では銀メダルを手にした。14年11月に現役引退を表明。現在はプロの振付師として日本やカナダで指導を行う。17年2月には写真集「月光」(講談社)を発売。

 

 今回、村主さんと楽しんだお酒は本格そば焼酎「雲海」。厳選されたそばと、宮崎最北・五ヶ瀬の豊かな自然が育んだ清冽な水で丁寧に造りあげた深い味わい、すっきりとした甘さと爽やかな香りが特徴の本格そば焼酎です。ソーダで割ることで華やかな甘い香りが際立ちます。

提供/雲海酒造株式会社

 

店の写真(加工済み)<対談協力>

九州料理と焼酎 尊 ~MIKOTO~ 品川イースタンタワー店

東京都港区港南2-16-1 品川イースタンタワー1F

TEL:03-6718-2911

営業時間: ランチ(月曜日~金曜日)/11時30分~14時

     ディナー/月曜日~木曜日&土・日曜日、祝日16時~23時30分、金曜日16時~24時

定休日・無

 

 

 

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☆プレゼント☆

 村主さんの直筆サイン色紙を本格そば焼酎「雲海」(900ml、アルコール度数25度)とともに読者3名様にプレゼント致します。ご希望の方はこちらのメールフォームより、本文の最初に「村主章枝さんのサイン希望」と明記の上、下記クイズの答え、郵便番号、住所、氏名、年齢、連絡先(電話番号)を明記し、このコーナーへの感想や取り上げて欲しいゲストなどがあれば、お書き添えの上、送信してください。応募者多数の場合は抽選とし、当選発表は発送をもってかえさせていただきます。締切は4月27日(木)までです。たくさんのご応募お待ちしております。なお、ご応募は20歳以上の方に限らせていただきます。

 

◎クイズ◎

今回、村主章枝さんと楽しんだお酒の名前は?

お酒は20歳になってから。

お酒は楽しく適量を。

飲酒運転は絶対にやめましょう。

妊娠中や授乳期の飲酒はお控えください。

 

(構成・写真/大木雄貴)


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