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(写真:今大会は競歩日本代表最年長として臨む荒井)

 20日、日本陸上競技連盟は都内ホテルで会見を開き、8月の世界選手権(イギリス・ロンドン)に出場する競歩日本代表7名を発表した。男子50kmはリオデジャネイロ五輪銅メダリストの荒井広宙(自衛隊体育学校)、全日本高畠大会優勝の小林快(ビックカメラ)、日本選手権4位の丸尾知司(愛地製鋼)の3名が選ばれた。同20kmは日本選手権3連覇の高橋英輝(富士通)と同2位の藤澤勇(ALSOK)、リオ五輪7位入賞の松永大介(富士通)を選出。女子20kmはリオ五輪代表の岡田久美子(ビックカメラ)のみが代表入りを果たした。

 

 2014年のアジア競技大会(韓国・仁川)から3年連続でビッグイベントのメダルを獲り続けている日本競歩陣。日本の“お家芸”になりつつある。東京五輪に向けた日本陸連の強化体制も金メダルを目標に掲げる「ゴールドターゲット」に指定されているほどだ。

 

 アジア競技大会、世界選手権、五輪と表彰台に上がったのは、いずれも男子50kmである。谷井孝行(自衛隊体育学校)がアジア競技大会で優勝。世界選手権は銅メダルを獲得した。谷井の自衛隊の後輩にあたる荒井は世界選手権4位、リオ五輪で銅メダルを手にした。この2人が近年の競歩50km界のエース格と言っていいだろう。

 

 しかし今回の世界選手権に谷井は出場しない。国内の選考会で途中棄権に終わったからだ。日本記録保持者の山崎勇喜(自衛隊体育学校)の名前も代表メンバーのリストには加わらなかった。小林と丸尾は初出場。それゆえに荒井に向けられる責任と重圧は大きい。

 

「50kmの代表ではいつも最年少でしたが今回は最年長。立場は変わってきた。肌で感じるところを伝えていければ」と荒井。若くなったチームを牽引していくつもりだ。


 以下代表選手は次の通り。

 

◇男子競歩20キロ◇
髙橋英輝(富士通) 2大会連続2回目
松永大介(富士通) 初出場
藤澤勇(ALSOK) 2大会連続3回目

◇男子競歩50キロ◇
荒井広宙(自衛隊体育学校) 4大会連続4回目
小林快(ビックカメラ) 初出場
丸尾知司(愛知製鋼) 初出場

 

◇女子競歩20キロ◇
岡田久美子(ビックカメラ) 2大会連続2回目

 

※数字は五輪出場回数