レディースチームに続き、ついに愛媛FCアカデミーチームの新シーズンもスタート!

 

 4月8日(土)、「高円宮杯U‐18サッカーリーグ2017プリンスリーグ四国」が開幕を迎えた。愛媛FC U‐18は、高知県立春野総合運動公園球技場にて四国学院大学香川西高校と戦い、スコア1-1の引き分けに終わった。相手に先制を許す中、“何とか引き分けに持ち込んだ”といった展開で、喜べる内容ではなかった。

 

 新シーズン開幕を勝利で飾ることができず、悔しさが残る結果である。

 

 続く第2節の対徳島北高校戦は4月15日(土)、今治市内の桜井海浜ふれあい広場サッカー場で行われた。

 

 上空、雲間から日差しが差し込んではいるものの、ピッチ内を強い風が舞う難しいコンディションだった。

 

 午後1時30分、試合がスタート。愛媛FC U‐18は立ち上がりから守備が安定せず、敵に攻め込まれるシーンが続く。失点を覚悟するような場面もあり、サポーターも冷や汗をかいた。ショートカウンターやロングフィードで反撃を試みるも、なかなか敵陣深くまではボールを運べない。

 

 イライラする展開が続く中、相手の雑な攻めに助けられ、前半は0-0のまま終了。愛媛FC U‐18は僅か2本しかシュートを放つことができなかった。対する徳島北高校は6本。このまま耐え忍ぶしかないのだろうか……。しかし、ハーフタイムに監督、コーチ陣から檄が飛んだのか、はたまた的確な指示が出されたのかはわからないが、後半の愛媛FC U‐18は生まれ変わったように素晴らしかった。

 

 5分を過ぎる頃には、DFラインも落ち着きを取り戻し、守備が安定した。すると敵陣内でのビルドアップが容易になった。敵ゴールへと迫る攻撃が、次々と繰り出されるようになった。

 

 16分にはDF二宮和輝選手のアシストから、MF石田健真選手が先制ゴールを決めた。その2分後、今度は途中出場のFW柳下将野選手が追加点を奪った。

 

「スウィーギン スウィンギン愛媛 フォーエヴァー!」。サポーターは歓喜の大合唱。

 

 得点には至らなかったが、その後も攻撃的な姿勢を貫いて試合終了。後半に7本のシュートを繰り出し、相手のシュートを0本に抑えた愛媛FC U‐18が、2-0で今シーズン初勝利を収めた。

 

 前半は心もとない展開だったが、後半でしっかり修正できた点は大いに評価できる。青野大介監督の采配も見事に的中。試合後は、選手たちと一緒に笑顔のラインダンスで締め括った。

 

 翌週の4月22日(土)、第3節となる大手前高松高校との一戦が香川県総合運動公園サッカー・ラグビー場にて行われた。

 

 前半15分にFW清水敬士選手が先制ゴールを奪い、43分にもDF横江建城選手が追加点を奪取した。後半14分には、FW木田寿輝斗選手のゴールも飛び出し、最終スコア3-0で愛媛FC U‐18が完勝した。

 愛媛FC U‐18は第3節を終了して2勝1引き分けの勝ち点7。得失点差により、2位につけている。新チームとなって、約1カ月が経過したが、まだまだ連携不足や守備の不安定さを感じる。それでも、学生(アカデミー)年代の伸び代は、無限大だと信じている。

(※編集部注 4月29日第4節の高知西高校戦を5-0で勝利した愛媛FC U‐18は3勝1引き分け(勝ち点11)、得失点差10でリーグ首位に浮上)

 

 私たちの想像を遥かに超えて成長していく様を、今まで何度も目の当たりにしている。これからも、そんな彼らの可能性に期待したい。

 

 また4月末には、愛媛FCの歴史を創られてきた石橋智之さん(元愛媛FC総監督)が、「愛媛FCアカデミー トータルプロデューサー」に就任した。これにより、アカデミー全体のレベルアップも図られることだろう。愛媛FC U‐18にとっても、我々にとっても、心強い助っ人である。

 

 スタートしたばかりの2017シーズン。闘いの中、成長を遂げる若き戦士たちから目が離せない。

 

<松本 晋司(まつもと しんじ)プロフィール>

1967年5月14日、愛媛県松山市出身。愛媛FCサポーターズクラブ「Laranja

Torcida(ラランジャ・トルシーダ)」代表。2000年2月6日発足の初代愛媛FCサポーター組織創設メンバーであり、愛媛FCサポーターズクラブ「ARANCINO(アランチーノ)」元代表。愛媛FC協賛スポンサー企業役員。南宇和高校サッカー部や愛媛FCユースチームの全国区での活躍から石橋智之総監督の志に共感し、愛媛FCが、四国リーグに参戦していた時期より応援・支援活動を始める。


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