170518box2 18日、ボクシングのトリプル世界戦(20日、東京・有明コロシアム)の調印式が行われた。WBA世界ミドル級王座決定戦に臨む同級2位の村田諒太(帝拳)は初の世界戦を2日前にして「最高に楽しみ」と笑顔を見せるなど和やかなムード。対する同級1位のアッサン・エンダム(フランス)は「2人の試合は素晴らしいものになる」と答え、好ファイトを約束した。

 

 “ゴールデンボーイ”の村田がついに世界初挑戦のリングに上がる。2012年ロンドン五輪のミドル級で金メダルを獲得した男が、プロ12戦の経験を経て世界王座に挑むのだ。

 

 13年8月のプロデビュー以来、無傷の12連勝。激戦区と言われるミドル級で世界王者に輝いた日本人は竹原慎二しかいない。オリンピックの金メダルとのプロアマ世界一は日本人では未踏の頂である。

 

 対戦相手は暫定王者のエンダム。35勝(21KO)2敗とプロのキャリアでは村田を遥かに凌ぐ。「もちろん12戦プロで素晴らしい試合を繰り広げてきたと思うが、今度の相手はアッサム・エンダム。誰でもない、オレと対戦するということを頭に入れて頑張って欲しい」と“上から目線”だ。

 

当てれば倒せる」。村田は5年前に栄光を掴み獲った自らの拳に未来を懸ける。

 

(文・写真/杉浦泰介)