乾杯写真加工済み二宮清純: 今回は元小結・旭道山さんと一緒に、そば焼酎『雲海』の「そばソーダ」を飲みながら今、大人気の大相撲について熱く語り合いたいと思います。一昨年あたりから相撲ブームですね。年間で90日行われる大相撲で、昨年は88日も大入りを記録しました。“若貴ブーム”に迫る勢いです。今年は3場所続けて満員札止めです。

旭道山和泰: 大変な盛り上がりですね。でも“若貴ブーム”と比べてどうでしょう。

 

 

二宮: 早々にお酒のお話で恐縮ですが、力士の方々はお酒が強い印象があります。

旭道山: そうですね。みんなよく飲みますよ(笑)。

 

二宮: では早速、そば焼酎『雲海』の「そばソーダ」をどうぞ。

旭道山: (一口飲んで)おっ! ソーダで割ると口当たりが軽くなって非常に飲みやすい。

 

二宮: もっと濃い方がお好みですか?

旭道山: いえいえ、今、いただいている濃さでちょうどいいです。料理の味を引き立てるお酒でもあるし、そば焼酎『雲海』の「そばソーダ」だけでも楽しめる。脇役にも主役にもなる貴重なお酒ですね。

 

二宮: 今日は2本用意してきました。

旭道山: アハハハ。ソーダの爽快感もあり、スイスイ入ってきます。今までのそば焼酎のイメージとは違いますね。

 

二宮: 以前までのそば焼酎のイメージとは?

旭道山: あくまで個人的なイメージですが、昔のそば焼酎は、もう少し癖が強かったような気がします。でもこれはとても後味がすっきりしている。それに美味しい。

 

二宮: このビンは1本900mlです。旭道山さんが現役の頃はどれくらい飲まれるのでしょか。

旭道山: この大きさだったら、5~6本くらいでしょうか。

 

二宮: ひと晩でですか!?

旭道山: ひと晩です。一升瓶だったら3本くらいですかねぇ。

 

二宮: ハァ……。浅香山親方(元大関・魁皇)は日本酒を6升飲み干したことがあるとおっしゃっていました。

旭道山: 上には上がいますね(笑)。現役の頃はお酒のことを“馬力”と呼んでいました。

 

二宮: 「馬力をつける」という意味でしょうか。

旭道山: はい。一馬力、二馬力、三馬力。だから、酒を飲みにいく時は「馬力行くぞー!」と言っていました。

 

二宮: お酒は活力にもなりますからね。

旭道山: お酒を飲むと力が出る感じがしますよね。体を作るためにはお酒を飲むことも大事だったと思います。

 

経験の差で白鵬が優勝

 

ソロ1加工済み二宮: では、そば焼酎『雲海』の「そばソーダ」で馬力をつけながら、5月に行われた大相撲夏場所について振り返りましょう。5月場所は横綱・白鵬が全勝優勝を果たしました。旭道山さんは白鵬の優勝を予想されていました。優勝の要因は?

旭道山: 大相撲は今、戦国時代です。上位陣の誰が優勝してもおかしくない。1つのミスが命取りになります。今場所は実績、経験、場数を踏んでいる白鵬が制したという印象がありますね。

 

二宮: 経験の差がモノを言ったと?

旭道山: それが一番大きかったなと思います。それに白鵬にしても、大関昇進がかかっていた高安にしても戦国時代だけあって、みんな目の色が違っていましたよ。

 

二宮: 白鵬は、場所前の稽古から違った様子はありましたか?

旭道山: 右足小指のケガがあっても、横綱である以上、負けは許されません。白鵬からは最初から気を引きしめて相撲を取っている印象を受けました。

 

二宮: 白鵬が優勝を決めたのは、14日目の大関・照ノ富士戦です。モンゴルの後輩を見事寄り切って昨年の5月場所以来の優勝を決めました。白鵬は脇を締めて堅実な相撲を取っていました。

旭道山: しっかりと頭をつけて、脇を締め、前に出る。白鵬は基本に立ち返って相撲を取っていました。

 

二宮: 原点に戻った、と。

旭道山: 基本中の基本を徹底しましたね。

 

二宮: 一方の稀勢の里は初日を黒星で発進しました。新横綱で迎えた3月場所13日目の横綱・日馬富士戦で寄り倒されて、土俵に落下した際に痛めた左肩が完全に回復していなかったようです。今場所は残念ながら12日目から休場となりました。

旭道山: 普通だったら、安全策を取って最初から休むところです。それでも、みんなの期待に応えて出てきた。相撲界の古き良きタイプの人間ですよね。

 

二宮: 無理をしてでも出場したのは横綱としてのプライドでしょうか?

旭道山: ええ。それに本当は痛みがあるのに、周りには痛くなさそうな表情を見せていました。結果的には途中休場となってしまったのが惜しまれます。

 

二宮: 4日目の遠藤に負けた後、なんとか持ち直したのですが、9日目に前頭四枚目の栃煌山に敗れてから苦しくなってきました。

旭道山: 新横綱で迎えた先場所は満身創痍の中、優勝決定戦までもつれて賜杯を手にしたのは奇跡に近いですよ。もう稀勢の里の相撲は分析されていますし、真価が問われるのはこれからです。まずは負傷した左肩の治療に専念してほしいところです。

 

二宮: 今場所の途中休場の判断についてはどうでしょう?

旭道山: 仕方がないと思います。あれ以上無理をして土俵に上がっても力士生命が短くなるだけです。

 

肩が外れるとブレーカーが落ちたみたいに……

 

ソロ3加工済み二宮: 旭道山さんは肩を痛めた経験は?

旭道山: 脱臼、亜脱臼はもう数えきれないほど経験しています。

 

二宮: 両肩ですか?

旭道山: そうです。ひじは2回も手術をしています。

 

二宮: 肩を痛めた時の症状は?

旭道山: 筋や腱が伸びたり切れたりは当たり前でした。度合いにもよりますが痛めてしまうと、自分の持っている力が100だとすると80、60、40と力が失われていく。肩が外れてしまうと10くらいの力しか出ません。腕がぶらぶらの状態でも稽古に行っていましたよ。

 

二宮: 完治には時間がかかるでしょう。

旭道山: いえ、完治はしないです。騙し騙しやるしかありません。取組中に外れたり、そうかと思うと急に“カクン”と入ったり(笑)。

 

二宮: 外れた瞬間にわかるものですか?

旭道山: はい。ブレーカーが落ちたみたいにカクンとなります。

 

二宮: それはスゴい表現ですね(笑)。

旭道山: ズキンとした痛みではないんです。どっしりとした重たい痛みです。

 

二宮: 外れた時の対処法は?

旭道山: ぽこんと入れるんです。入れ方には何種類もあります。肩をぶつけて入れたり、他の人に引っ張ってもらって入れたりします。

 

二宮: ボクシングのフックにも似た張り手が武器の旭道山さんにとって、肩は命ですよね。92年9月場所2日目の関脇・武蔵丸戦で見せた張り手は忘れられません。両ヒザを折るようにガクッと崩れ落ちてしまいました。

旭道山: 僕はこの張り手で10人以上仕留めていますよ(笑)。

 

二宮: あの十八番の張り手は稽古の賜物?

旭道山: 昔からやってましたね(笑)。あれを繰り出す時は、少しカチンと来た時です。

 

二宮: どこを狙うのですか?

旭道山: アゴでもこめかみでも、どこでも大丈夫ですよ(笑)。

 

二宮: ほとんどボクシングですね。

旭道山: 最初に張り手で倒したときは、みんなまぐれだと思ったみたいです。でもそれが5人、6人と増えていくうちに、「テーピングで手のひらをガチガチに固めているのでは?」とか、「テーピングの下に何か入れているのでは?」と疑われました(笑)。一切そんなことはしていません。テーピングを巻いている時に、相撲記者さんが見に来て、「あ、何も入れてないのですね」と確認していました(笑)。

 

二宮: 旭道山さんがボクシングをやっていたら、日本人で初めてのヘビー級チャンピオンになったかもしれません(笑)。相撲話に花を咲かせているうちに、もうグラスは空です。

旭道山: お酒を飲みながら、相撲の話をしているとあっという間ですね。

 

(後編へつづく)

 

プロフ加工済み旭道山和泰(きょくどうざん・かずやす)プロフィール>

1964年10月14日、東京都生まれ。本名、波田和泰。中学卒業後、大島部屋に入門。80年5月場所で初土俵を踏む。翌年7月場所では序ノ口優勝を果たす。88年7月場所で新十両に昇進すると3場所連続で勝ち越し。89年1月場所に新入幕。この場所で9勝をあげて初の敢闘賞を受賞。92年9月場所で小結に昇進。粘り強い戦いから「南海のハブ」と言われた。96年9月場所後に廃業し、同年10月に第41回衆議院議員総選挙に立候補し初当選。衆議院議員を1期務め、現在はタレントや実業家として活動している。現役時代の通算成績は538勝551敗、殊勲賞2回、敢闘賞2回、金星1個。

 


今回、旭道山さんと楽しんだお酒は本格そば焼酎『雲海』。厳選されたそばと、宮崎最北・五ヶ瀬の豊かな自然が育んだ清冽な水で丁寧に造りあげた深い味わい、すっきりとした甘さと爽やかな香りが特徴の本格そば焼酎です。ソーダで割ることで華やかな甘い香りが際立ちます。
提供/雲海酒造株式会社

 

店舗風景加工済み<対談協力>

凪 ワテラス店
東京都千代田区神田淡路町2-105

TEL: 03-3525-4361

営業時間: ランチ/11時30分~15時00分(LO14時)、平日ディナー/17時~23時(LO22時)、土・日・祝17時~22時(LO21時)
定休日・無(ワテラスの営業日に準ずる)

 

 

☆プレゼント☆
旭道山さんの直筆サイン色紙を本格そば焼酎「雲海」(900ml、アルコール度数25度)とともに読者3名様にプレゼントいたします。ご希望の方はこちらより、本文の最初に「旭道山さんのサイン色紙希望」と明記の上、下記クイズの答え、郵便番号、住所、氏名、年齢、連絡先(電話番号)、このコーナーの感想や取り上げて欲しいゲストなどがあれば、お書き添えの上、送信してください。応募者多数の場合は抽選とし、当選発表は発送をもってかえさせていただきます。締切は7月13日(木)までです。たくさんのご応募お待ちしております。なお、ご応募は20歳以上の方に限らせていただきます。

◎クイズ◎
 今回、旭道山さんと楽しんだお酒の名前は?

 お酒は20歳になってから。
 お酒は楽しく適量を。
 飲酒運転は絶対にやめましょう。
 妊娠中や授乳期の飲酒はお控えください。

 

(構成・写真/大木雄貴)


◎バックナンバーはこちらから