第3回WBCは17日、2次ラウンド2組の最終戦でドミニカ共和国代表がプエルトリコ代表を2−0で破り、ラウンド1位通過を決めた。この結果、日本は18日の準決勝でラウンド2位のプエルトリコと対戦する。試合はドミニカのワンディ・ロドリゲス、プエルトリコのオーランド・ロマンの両先発が好投。5回、ドミニカがカルロス・サンタナのソロホームランで均衡を破る。8回にはフランシスコ・ぺーニャのタイムリーで1点を追加すると、4投手のリレーでプエルトリコ打線を完封した。
▼プエルトリコ戦力分析
◇2組
 ドミニカ、無傷の6連勝で準決勝へ(マーリンズ・パーク)
プエルトリコ代表   0 = 000000000
ドミニカ共和国代表  2 = 00001001×
(プ)●ロマン−ニエベス−フォンタネス
(ド)○ロドリゲス−ベラス−カシーヤ−Sロドニー
本塁打 (ド)サンタナ2号ソロ

プエルトリコ(決勝ラウンド進出=初、過去のWBCでの対戦=なし)

 1次ラウンドではベネズエラ、2次ラウンドでは米国と強敵を撃破しての準決勝進出だ。メジャーリーガーが11人を占め、特に野手は一線級がメンバーに名を連ねる。

 トップバッターはジャイアンツで昨季の世界一にも貢献したアンヘル・パガン。3番はメジャー通算334本塁打を誇るカルロス・ベルトラン、4番はヤディアー・モリーナと強打者が並ぶ。当然のことながら失投は即長打となる可能性は高い。

 ただ、ここまでの7試合で最多は6得点。決して打線が爆発しているわけではない。投げるたびに調子を上げている先発の前田健太が普段どおりのピッチングをすれば、相手を沈黙させられるはずだ。キレのあるスライダーを生かすためにも、右打者のインコースを怖からずに攻めたい。

 野手に比べると、投手はビックネームは不在だ。細かい継投で接戦をしのいできた。とはいえ、リリーフ陣も決して完璧に抑えているわけではない。日本戦で先発予定のマリオ・サンティアゴは2次ラウンドで米国相手に5回途中5安打3失点で負け投手になっている。メジャーでの実績もなく、オーソドックスな右腕という印象だ。

 準決勝は2次ラウンドでの連戦から即移動してのゲームで、球数制限のため、米国戦で好投したネルソン・フィゲロアや、東京ヤクルトのオーランド・ロマンらが登板できない点も侍ジャパンには追い風だ。日本打線は米国に来てからも好調をキープしており、ある程度の得点は見込めるだろう。

 攻撃する上で警戒したいのはマスクをかぶるヤディアー・モリーナの強肩だ。盗塁阻止率は高く、簡単には走れないだろう。とはいえ、走らずともリードを広くとるなどしてバッテリーにゆさぶりはかけられる。日本らしいきめ細かい野球を貫くことで勝利は近づく。

<決勝ラウンド日程> ※会場はサンフランシスコ・AT&Tパーク、時間は日本時間

準決勝1 日本−プエルトリコ 18日(月)10時
準決勝2 ドミニカ共和国−オランダ 19日(火)10時
決勝    準決勝1の勝者−準決勝2の勝者 20日(水)9時