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(写真:讃岐戦で躍動する選手達)

「さあ、全国の舞台で昨年の悔しさを晴らそう!」

 

 5月20日(土)、第41回日本クラブユースサッカー選手権の四国大会が開幕した。

 

 愛媛FC U‐18と徳島ヴォルティスユース、カマタマーレ讃岐U‐18の3チームがリーグ戦を戦い、優勝チームが本大会へと駒を進める。

 

 開幕戦では、徳島ヴォルティスユースが3-1でカマタマーレ讃岐U‐18を破り、勝ち点3を手に入れた。

 

 6月3日(土)に行われた愛媛FC U‐18の初戦の相手は、その徳島ヴォルティスユース。プリンスリーグ四国では優勝を争うライバルチームであり、もちろん“ティーンズ四国ダービー”として絶対に勝たなければならない相手である。

 

 試合会場は、徳島スポーツビレッジ人工芝グラウンド。アウェイでの一戦となった。

 

 序盤、一進一退の攻防が続く中、前半26分に自陣ゴール前のルーズボールを相手MFに押し込まれ先制を許す。

 

 苦しい展開を覚悟したが、愛媛のエースストライカーがやってくれた。失点の僅か2分後、FW木田寿輝斗選手が敵ゴール前に抜け出し、落ち着いて同点ゴールを決める。その3分後にも木田選手が逆転ゴールを奪取し、愛媛FC U‐18が完全に試合のペースを掌握した。後半28分にも、再び木田選手が追加点を挙げハットトリックを達成。後半37分には、MF青野聖樹選手のミドルシュートでダメを押し、試合終了。4-1で愛媛FC U‐18が“ティーンズ四国ダービー”で快勝した。

 

 これにより、得失点差でリーグ戦の首位に立った愛媛FC U‐18。最終戦のカマタマーレ讃岐U‐18に勝てば本大会出場が決定する。万が一、2点差で負けたとしても得失点差で優位に立てるため、本大会に駒を進めることができる。だが、勝利して晴れやかな気持ちで全国へ臨みたい。

 

 6月17日(土)、迎えた決戦当日。愛媛FC U‐18にとって爽快な一戦となった。

 

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(写真:讃岐陣内・サイドスペースでの攻防)

 試合会場がホームの愛フィールド梅津寺ということもあり、愛媛のサポーターや選手の家族など、大勢の観客が来場した。

 

 応援の後押しを受け、若き選手達は躍動した。前半の早い時間帯に木田選手が先制ゴールを奪うと、後半の開始早々にはFW清水敬士選手が敵ゴール前での混戦から追加点を挙げる。その後もMF増田周大選手やMF渡邊創太選手、MF岡田蒼生選手らの怒涛のゴールラッシュで8得点を奪った。1失点は喫したものの、愛媛FC U‐18が8-1で大勝し、圧倒的な力の差を見せつけた。

 

 試合終了後にはサポーターと共に、お約束の勝利のラインダンスを踊り、四国大会を笑顔で締め括った。

 

 この結果、愛媛FC U‐18が全勝し、四国大会優勝を成し遂げた。また同時に、四国地域代表チームとして7月23日(日)から行われる第41回日本クラブユースサッカー選手権の本大会出場(20回目の出場)が決まったのだ。

 

 愛媛FC U‐18は、本大会の会場となる群馬県前橋市にて行われるグループステージ(1次ラウンド)のCブロックに参戦。同じくCブロックに参戦する名古屋グランパスU‐18(東海地域代表)、サンフレッチェ広島FCユース(中国地域代表)、アルビレックス新潟U‐18(北信越地域代表)と戦い、2位以内に入ればグループステージ突破となる。

 

 前回大会では、0勝1敗2引き分け(勝ち点2)でブロック3位。1次ラウンド敗退という悔しい結果に終わった。現チームにはその悔しさを経験している選手も何名か残っている。彼らはきっと、リベンジに燃えているに違いない。

 

 前橋市でのグループステージは、4日間で3試合をこなす短期連戦。しかも日中の暑さが堪える過酷な環境の下、タフな戦いが予想される。それでも、四国代表としての誇りを胸に、何事にも恐れることなく全力で強豪チームへと挑んでもらいたい。

 

<松本 晋司(まつもと しんじ)プロフィール>

1967年5月14日、愛媛県松山市出身。愛媛FCサポーターズクラブ「Laranja

Torcida(ラランジャ・トルシーダ)」代表。2000年2月6日発足の初代愛媛FCサポーター組織創設メンバーであり、愛媛FCサポーターズクラブ「ARANCINO(アランチーノ)」元代表。愛媛FC協賛スポンサー企業役員。南宇和高校サッカー部や愛媛FCユースチームの全国区での活躍から石橋智之総監督の志に共感し、愛媛FCが、四国リーグに参戦していた時期より応援・支援活動を始める。

 

 


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