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(写真:出席した22人の代表選手はオフィシャルスーツを纏った)

 21日、日本陸上競技連盟は第16回世界陸上競技選手権大会の日本代表選手団壮行会を東京・イギリス大使館で開催した。日本は現時点で男子27名、女子9名の計36名で選手団を結成。式典には男子21名、女子1名が出席し、男子の主将には2大会ぶり3回目の出場となるマラソンの川内優輝(埼玉県庁)、女子は4大会連続出場のやり投げ・海老原有希(スズキ浜松AC)が選ばれた。

 

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(写真:日本陸連によれば世界大会の壮行会で大使館を使用するのは初)

 ロンドンの地へと飛び立つ前にイギリス大使館で勢いをつけた。日本陸連の横川浩会長は「東京のイギリスからイギリスのロンドンへ」と語り、選手団にはこうエールを送った。

「2020年の道の途中にある大会。日本を代表して、まずはパーソナルベストを目指してほしい」

 

 選手団の監督を務める伊東浩司強化委員長は「自己ベストにいかに近付けるか。日本にいる皆様に興奮を与えたい」と意気込んだ。会長、強化委員長ともにメダル、入賞数のノルマを課さなかった。

 

 伊東強化委員長から選手団の主将に指名されたのは、“市民ランナーの星”川内。本人によれば「全体の主将は初めて」という大役を任された。伊東強化委員長が川内の「経験、発言力」を買ってのものだ。

 

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(写真:「言われたらやるしかない」と主将を快諾した川内)

 川内は「3年ぶりの日本代表。今回こそはと思っています。この大会を通過点と考えている選手もいるかもしれませんが、日本代表として結果を残さないといけない。必ず結果を残すことが使命」と力強いスピーチ。「心から思っていることを言っただけ」と言う新主将には日本代表として強い責任感が見てとれた。

 

 世界大会の代表はラストとなることを公言している川内。5年前のロンドンオリンピックには出場できなかった。世界選手権過去2大会も満足のいく結果を残せていない。初代表は23歳。現在は30歳となった川内は「ロンドンで自分の想いを発揮したい」と燃えている。

 

(文・写真/杉浦泰介)