現地時間26日、水泳の世界選手権競泳4日目がハンガリー・ブダペストで行われた。男子200mバタフライ決勝で瀬戸大也(ANA)が1分54秒21で3位に入り、銅メダルを獲得した。瀬戸は2013年バルセロナ(スペイン)は、カザン(ロシア)に続き、3大会連続での表彰台に上がった。優勝はロンドン五輪同種目の金メダリストのチャド・レクロー(南アフリカ)。1分53秒33で2大会ぶりの金メダルを手に入れた。3位には前回大会優勝のラースロー・シェー(ハンガリー)が1分53秒72で3位に入った。リオデジャネイロ五輪銀メダルの坂井聖人(早稲田大)は1分55秒04で6位だった。

 

“ダイヤ”が世界の舞台で輝いた。瀬戸が2連覇中の400m個人メドレーではなく200mバタフライで銅メダルを獲得。昨年のリオデジャネイロ五輪を合わせると世界大会と4大会連続の表彰台だ。

 

 全体1位で準決勝を通過した瀬戸は第4レーン。地元ハンガリーのシェーとタマーシュ・ケンデレシに挟まれるかたちとなった。リオ五輪で銀メダル、前回大会で4位の坂井は第1レーン、優勝候補のレクローは第6レーンだった。

 

 序盤から飛ばしたのはレクロー。入りの50mは唯一の24秒台を刻み、1人抜け出してレースを展開した。それを瀬戸、シェー、ケンデレシ、坂井の順で追いかけた。

 

 100m、150mのターンをしても依然としてレクローのリードは続いた。前半型のレクローはそのまま先頭を譲ることなく逃げ切った。前回大会は銀メダルのレクローが2大会ぶりに表彰台の頂点に立った。

 

 メダル争いはハンガリー勢と日本勢対決の様相を呈した。折り返し地点で瀬戸はレクロー、ハンガリー勢に次ぐ4番手。ラスト50mの時点でも順位はそのままだったが、ラストスパートでケンデレシに競り勝って3位でフィニッシュした。

 

 瀬戸は世界水泳3大会連続の表彰台。この種目では初のメダルを獲得した。1分54秒21は自己ベストに及ばなかったもの、「しっかり最後振り絞って3着に入れたのでタイムどうこうは別にして良かった」と語った。

 

 瀬戸は200mバタフライ後に泳いだ200m個人メドレーで決勝に進出すると「明日はこれ以上のメダルを」と意気込んだ。盟友・萩野公介(ブリヂストン)との直接対決に注目が集まる。

 

(文/杉浦泰介)