現地時間28日、水泳の世界選手権競泳6日目がハンガリー・ブダペストで行われた。男子200m平泳ぎ決勝は小関也朱篤(ミキハウス)が2分7秒29で2位に、渡辺一平(早稲田大)が2分7秒47で3位に入った。世界水泳での日本勢ダブル表彰台は初。金メダルはアントン・チュプコフ(ロシア)が2分6秒96の大会新で輝いた。

 

“お家芸復活”を期待させる2個のメダル獲得だ。小関と渡辺がその狼煙を上げた。

 

 準決勝は渡辺がチュプコフに次ぐ全体2位、小関は同4位で通過した。決勝レースは小関が先行するかたちで展開された。50mの通過タイムは28秒59。それに渡辺が0秒37差で続いた。この時点でチュプコフは1秒以上離されている最下位だった。

 

 折り返し地点となる100mのターンは1分1秒19で小関がトップ。依然として渡辺が2番手で追いかける。チュプコフは7番手に順位を上げたものの、小関との差は開いた。

 

 ラスト50mとなったところで形勢は変わり始める。渡辺が小関をかわし先頭に立つ。通過タイムは1分34秒46。0秒05差で小関が2番手、ようやくチュプコフが0秒51差で4番手に迫ってきた。

 

 直線の叩き合いで3人をぶち抜いたのがチュプコフだ。ただ1人31秒台をマークし、2分6秒96でフィニッシュ。準決勝で自らが記録した大会新で世界水泳初の金メダルを獲得した。

 

 0秒33差で2位に入ったのは小関。渡辺は0秒51差で3位だった。小関、渡辺にとっては世界水泳で初めての表彰台。かつて北島康介が王座に君臨していた200m平泳ぎでダブル表彰台というかたちで“お家芸”復活をアピールした。

 

(文/杉浦泰介)