170810unkai1二宮清純: 今回のゲストは2000年シドニー五輪男子柔道100kg超級銀メダリストの篠原信一さんです。そば焼酎『雲海』の「そばソーダ」を飲みながら、色々と話をお伺いしたいと思います。早速ですが、「そばソーダ」のお味は?

篠原信一: すごくスッキリして飲みやすいですね。この暑い時期にはどんどんイケちゃいますね。ホンマ、これ美味いわ。

 

 

二宮: このペースだと1瓶では足りないかもしれませんね(笑)。お酒でいい思い出、悪い思い出はありますか?

篠原: 悪い思い出は記憶にないですね。厳しい練習をした後の息抜きに仲間や先輩後輩と楽しく飲みますから、いい思い出ばかりです。

 

二宮: 楽しい酒はいいですね。

篠原: 試合に負けると、先生や先輩が誘ってくれるのですが、結局酔えないんです。どうしても悔しさが勝ってしまいますから。やはり勝った後の酒は楽しいですよ。

 

二宮: 篠原さんは最重量級で特に負けが許されないような立場でしたからね。その分、勝ったときのお酒は格別でしょう。

篠原: そうですね。試合で負けて学ぶことはたくさんあります。しかし、お酒に関しては勝ったときの方が断然楽しいし、また美味しい。少々飲みすぎても、次の日、スカッとしていますね。

 

 昔気質の吉田秀彦

 

170810unkai3二宮: 篠原さんは全日本男子の監督も務められました。そのときには“飲みニケーション”で選手と交流を図ったりはしましたか。

篠原: 月に1回1週間ほど合宿をするときには、そのたびに代表選手と絶対1回は飲んでいましたね。

 

二宮: 酒の席で腹を割って話そう、と?

篠原: そこまではっきりとした言葉は口にしませんが、“楽しく飲んで食えよ”という感じです。その席で「オマエ練習では元気なかったくせに、ここに来ると元気だな(笑)」などと冗談を言ったりします。「この後、飲みに行ってもいいけど朝練には遅れるなよ」とかね。

 

二宮: たまには手綱を緩めたりしたわけですね。

篠原: そうですね。自分の現役時代もそうでしたから。

 

二宮: 柔道家といえば、昔は豪放磊落な人が多かった。最近は昔みたいな“武勇伝”はあまり聞きませんね。

篠原: たとえば飲み屋で代表選手がお酒を飲んで騒いでいたら、その話が拡散されてしまうでしょう。そういう意味では今の選手は窮屈というか、可哀想だなと思いますね。

 

二宮: 篠原さんの現役時代、全日本男子の監督は山下泰裕さん、重量級のコーチは斉藤仁さんでした。お酒にまつわる思い出は?

篠原: 個別合宿などで斉藤先生とご一緒したときには食事によく連れて行ってもらいましたね。またその後、飲みにも行くこともありました。よく可愛がってもらいましたよ。

 

170810unkai4二宮: では一番強かったのは?

篠原: お酒が強い人はたくさんいました。その中でも豪快で楽しく飲まれるなと感じたのはやはり吉田秀彦先輩ですね。

 

二宮: 以前、このコーナーにも登場していただきました。幾つも豪快なエピソードをお持ちでしたね(笑)。

篠原: 吉田先輩は本当に後輩の面倒見がいい。昔気質で「お酒は楽しく飲もう」と言うタイプです。「中途半端に飲むな。飲むならガーッと飲んで明日からまた頑張るぞ」とよく話されていました。

 

二宮: 逆に下戸の選手は?

篠原: 後輩の野村忠宏は現役中、一切飲みませんでしたね。飲み会の席でも基本はコーラかウーロン茶でした。ところが今はアイツ、めっちゃ飲みますよ。

 

二宮: 男子60kg級でオリンピック3連覇を果たした野村さんには、ストイックな印象があります。あえて飲まなかったんじゃないですか?

篠原: たぶん、はじめのうちはホンマに飲めなかったんだと思いますよ。ただ現役を引退してから飲めるようになったんでしょう。でも「基本的にワインしか飲みません」とワケのわからんことを言っていますが(笑)。

 

 天性の素材、阿部一二三

 

170810unkai2二宮: さて8月28日から世界選手権が開幕します。注目のポイントは?

篠原: 今大会はオリンピックに出ていない選手が男女ともに数多く出場しています。その選手にとっては東京五輪へのチャンスです。初の世界大会に挑む選手にとってはアピールの場ですから。100kg級のウルフ・アロン選手(東海大4年)など若い力に頑張ってもらいたいと思っています。

 

二宮: 軽量級では阿部一二三選手(日本体育大2年)の評判がいい。

篠原: 彼には圧倒的な結果を残して、“もう俺しかいないだろう”というような存在感を示してもらいたいですね。

 

二宮: 専門家から見て、彼はどこが優れていますか?

篠原: 身体の強さ、技に入るときの感覚とスピードがずば抜けていますね。集中して試合に臨めれば、間違いなく世界選手権で金メダルを獲れます。

 

二宮: 古賀稔彦さんや野村さんのような天才型でしょうか?

篠原: 素質はあります。彼が天才かどうかはこの大会に勝ってからでしょう。ただ野村にはまだ遠いですね。まだ大学生ですから、これからの選手ですよ。

 

二宮: 今大会は団体戦が行われます。東京五輪では男女混合での団体戦が採用されるため、試金石となります。

篠原: 今回の団体戦は基本的にはオリンピックと同じようなルール(男子は73kg以下、90kg以下、90kg超、女子は57kg以下、70kg以下、70kg超の計6選手でチームを構成)でやると思います。その意味では3年後も見据えた戦いに期待したいですね。世界柔道では団体戦要員の代表も選出されています。その選手たちにも意地を見せてもらいたい。

 

二宮: お話もお酒もペースが落ちませんね。もうグラスが空になりました。後編では“疑惑の判定”と言われたシドニー五輪決勝の話も伺います。

篠原: わかりました。その前にもう1杯いただきます。こちらそば焼酎『雲海 黒麹』の方もいただいていいですか。できればロックで。ああ、コクがあって美味いですね。

 

(後編につづく)

 

170810unkaiPF篠原信一(しのはら・しんいち)プロフィール>

1973年1月23日、兵庫県出身。中学1年より柔道を始める。育英高、天理大を経て旭化成に入社。99年世界選手権で100kg超級&無差別級の2冠を達成した。翌年シドニー五輪では、100kg超級で銀メダル。03年に現役を引退。08年から柔道男子日本代表監督に就くと、12年ロンドン五輪終了まで指揮を執った。現在、解説者を務める傍ら、その明るいキャラクターでTV番組など幅広いジャンルで活躍している。


 今回、篠原さんと楽しんだお酒は本格そば焼酎「雲海」。厳選されたそばと、宮崎最北・五ヶ瀬の豊かな自然が育んだ清冽な水で丁寧に造りあげた深い味わい、すっきりとした甘さと爽やかな香りが特徴の本格そば焼酎です。ソーダで割ることで華やかな甘い香りが際立ちます。

提供/雲海酒造株式会社

 

<対談協力>

おとら

東京都港区西麻布2-13-12

TEL:03-6451-1355

 

営業時間

月~土 17:00~翌5:00(L.O.翌4:00)

日・祝 17:00~23:00(L.O.22:00)

 

☆プレゼント☆

 篠原さんの直筆サイン色紙を本格そば焼酎「雲海」(900ml、アルコール度数25度)とともに読者3名様にプレゼント致します。ご希望の方はこちらより、本文の最初に「篠原信一さんのサイン色紙希望」と明記の上、下記クイズの答え、住所、氏名、年齢、連絡先(電話番号)、このコーナーへの感想や取り上げて欲しいゲストなどがあれば、お書き添えの上、送信してください。応募者多数の場合は抽選とし、当選発表は発送をもってかえさせていただきます。締切は9月14日(木)までです。たくさんのご応募お待ちしております。なお、ご応募は20歳以上の方に限らせていただきます。

 

◎クイズ◎

 今回、篠原さんと楽しんだお酒の名前は?

 お酒は20歳になってから。

 お酒は楽しく適量を。

 飲酒運転は絶対にやめましょう。

 妊娠中や授乳期の飲酒はお控えください。

 

(構成・写真/杉浦泰介)


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