四国アイランドリーグplus、後期の戦いが山場を迎えています。香川オリーブガイナーズは首位の愛媛マンダリンパイレーツに0.5ゲーム差です(9月1日時点)。後期を迎えるときに理想として描いたチームがうまく機能しています。


 まず打線では4番に据えたクリスが「主砲らしい」働きをしてくれています。前期はなかなかホームラン、打点が伸びませんでしたが、後期はいい場面で打ってくれていますね。巨人との交流戦でもホームランが出たので彼自身も乗っているでしょう。

 

 後期はチームで色々と話し合って、攻撃陣をほぼ固定していくようにしました。その中で表にはなかなか出ないんですが小牧泰士、加藤次郎のふたりがいい働きをしてくれています。小牧は27歳、加藤は25歳と年長メンバーとしてチームを支えて、特に守備での貢献度が高いですね。後期好調の要因としてぜひとも名前を出してあげたい選手たちです。

 

 投手陣では中日からの派遣選手・浜田智博、あと8月18日に獲得したアメリカ人のライアン・リチャードソン、この2人の加入が大きいですね。リチャードソンと浜田、この2人と中継ぎの石田哲也で7~9回を任せられるので、先発は6回まで計算しておけばいい。方程式とまではいきませんが、勝ちパターンの継投を築けたのはとても大きいです。

 

 先発の秀伍、原田宥希、アルトゥール・ストルザルカ、高原暢裕はゲーム終盤を気にせずに、クオリティスタートを心がけてくれればいいんじゃないですかね。この後は連戦も少なくなるので思い切りのいいピッチングをしてもらいたいです。

 

 投打に軸ができた

 こうして投打の軸がしっかりしてきましたので、残り11試合で愛媛のしっぽをつかまえて後期優勝を達成するのが目標です。高知ファイティングドッグスが後ろにくっついていますし、前期勝者の徳島インディゴソックスも徐々に調子を上げています。まあ団子状態が続きますが、ラストスパートをかけて早く抜け出したいですね。

 

 8月28日と29日、巨人と四国Cスタ丸亀で戦いました。特に29日は原辰徳前監督が始球式に来られて、それで3000人近いお客さんが詰めかけました。NPBの巨人が相手ということと、久しぶりにザワザワした球場の熱気の中でプレーができて、選手もいつも以上に力を出せたと思います。

 

 やはり満員のお客さんの前だと緊張感があります。その緊張感の中でいかに集中してプレーできるか。これも勉強のひとつですよ。一球ごと、そして1つのプレーごとに球場が沸いたり、ため息がもれたり、選手としてはとてもやり甲斐のある環境だったでしょうね。

 

 原さんはスピーチで「香川オリーブガイナーズはとても地域の人に愛されているな、と感じました。いつまでも地元に愛されるチームを続けていってください」とおっしゃってました。

 

 監督の私にもその言葉はすごく励みになりましたね。後期優勝に向けて選手にはいつも通りに「結果はさておき、やりきったプレー、やりきった姿を見せてくれ」と言っています。優勝を目指す香川オリーブガイナーズへの変わらぬ応援をお願いします。


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