(写真:JFAを通じて「全身全霊をかけて戦いたい」とコメントした森保氏)

 日本サッカー協会(JFA)は12日、都内で理事会を開き、2020年に行われる東京五輪男子サッカーの指揮官に森保一氏を据えることを正式に承認した。森保氏は2005年から07年までU-19、U-20日本代表のコーチを経験。12年から今年7月まで約5年半、サンフレッチェ広島の指揮官を務め、3度のリーグ王者に導いた手腕が高く評価されての就任となった。

 

 JFAの西野朗技術委員長は新指揮官の選考理由について、こう語った。

「本当に指導力がある。チーム状況が変わっても柔軟に対応できる。サッカーに対する知識も豊富です。人格的にも人を惹き付ける求心力があり、若者に対してもいろいろな角度からアプローチできる性格。若年層の世界大会もコーチとして経験しているし、経験は十分にあると思います」

 

 森保氏はJFAを通じて、就任の喜びのコメントを発表した。

「大変光栄に思います。2020年は地元開催ということから、重責を感じるとともに身の引き締まる思いです。目指すところは当然、メダル獲得です。“大和魂”を胸に最高峰の舞台に臨み、世界に“日本サッカー”の名を轟かせたいと考えています。また、歴代監督と同様、この2020東京を経て、2022年のワールドカップカタール大会に多くの代表選手を送り込むことも重要な任務だと考えています」

 

 広島時代、ユース上がりの若手をうまく育てて3度のリーグ制覇を成し遂げた森保氏。23歳以下の有望な選手たちを鍛え上げ、東京五輪の表彰台を目指す。森保ジャパンの初陣は12月にタイで開催される国際親善大会の初戦(対北朝鮮)になる見通しだ。

 

(文/大木雄貴)