開幕を前にして雨に見舞われることが多く、中止になった練習試合やオープン戦もありました。調整のスケジュールが予定通り進まなかった面もありますが、4月1日の開幕戦(対徳島インディゴソックス)を選手一同、そして我々首脳陣も万全の体制で迎えられるように現在、急ピッチで総仕上げを行っています。

 

 強打の韓国人外野手を補強

 3月になり香川オリーブガイナーズに新しいメンバーが加わりました。まず韓国プロ野球出身のウ・ドンギュン(外野手・右投左打・身長175センチ・体重75キロ・28歳)です。

 

 彼は2008年から昨季までサムスンに所属していた強打の外野手で、ウチでもバッティングに期待しています。外野は若い選手のコマが揃っているのでポジションはDHになるでしょう。得点力はもちろんですが、ウ・ドンギュンの野球に取り組む姿勢が若い選手の手本になると思っています。

 

 彼自身、香川に来たのはNPBへの移籍や韓国プロ野球(KBO)への復帰を視野に入れてのことです。高い目標に向かって非常にストイックに、そして黙々と練習に打ち込む姿から香川の若手が何かを学んでくれると思っています。

 

 今オフは外国人補強に球団が例年にも増して積極的に動いてくれました。それに報いるためにも結果を残したいですね。

 

 そして首脳陣には川崎憲次郎(元ヤクルト、中日)、天野浩一(元広島、香川、BC福井)のふたりが投手コーチとして加わりました。天野コーチは選手として香川でプレーし、2010年、11年はコーチも務めていました。いわば古巣へ復帰ということで、外で学んできたことを選手たちの指導に生かしてほしいですね。

 

 川崎コーチのNPBでの実績は皆さん、ご存知の通りでしょう。彼をチームに迎えた理由はNPBでの経験、実績、指導力を買ってのことですが、あとひとつ、選手に対して「別の見方」を期待した面もあります。

 

 私はずっと香川の指揮を執っているし、天野コーチも球団OBです。となると選手たちを良く知っている分、先入観を持って見てしまうこともあるかもしれない。川崎コーチにはまっさらな目で選手を見てもらい、そして我々とは違った指導やアドバイスをしてもらえればと思っています。

 

 新しい血を入れて、そしてチームをレベルアップしたい。野球に関してだけでなく、私はいつも「新しくなりたい、変わりたい」と考えています。なのでこの連載コラムも、常に西田真二の新しい面を引き出してもらえるように、編集担当者に頑張ってほしいですね(笑)。

 

 先日(3月10日)、阪神2軍と戦いました。結果は0-3と完封負けでしたが、まあ打線はまだこれからなので気にしていません。投手陣は課題だった四死球を少なくするという面では収穫がありました。野球に四死球はつきもので「ゼロ」にするのは難しい。だいたい6イニング、7イニングで1~2個に抑えてくれれば、失点のリスクも減るし、守備にもリズムが出ます。シーズンに入っても四死球を少なくできれば、いい戦いができるでしょうね。

 

 さて、今季の目標となると、当然、総合優勝です。まず前期優勝を目指し、それが叶えば後半は選手起用に幅が出ます。開幕を前にして決起集会を地元自治体、スポンサー、そしてファンの皆さんが開いてくれていますが、そうしたチームだけでなく香川県全体の力を糧にして戦いたいと思っています。

 

 香川オリーブガイナーズが県の代表として、全国区に名前を売れるようにシーズン優勝、そして独立リーグ日本一、NPBへの選手輩出を今季も目指します。例年にも増した熱い応援をよろしくお願いいたします。

 

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