(写真:3日目をアンダーパーで周り2位タイに浮上した大堀裕次郎。プロ6年目で初優勝を狙う)

 

 26日、男子ゴルフ国内ツアー「~全英への道~ミズノオープンatザ・ロイヤル ゴルフクラブ」の第3ラウンドが行われた。この日、トータルヤーデージ8007ヤードと国内ツアーの史上最長となったコースセッティングの前に上位陣がスコアを崩す中、1アンダーで回った大堀裕次郎が2位タイへ浮上。2アンダーでトップのマイケル・ヘンドリー、2位タイの高橋賢と最終日を最終組で回ることとなった。

 

 最大瞬間風速が10メートルを超えた昨日ほどではないが、この日もミズノオープンの出場者(ツアープレーヤー68人、アマチュア1人)をザ・ロイヤル ゴルフクラブの風が苦しめることとなった。705ヤードの16番ホールはフォローの風だったが、ショートの17番ホールはアゲインストとなり、各プレーヤーともにクラブ選びに苦労していた。

 

 大堀はアゲインストのショートホールで3番ウッドを選択。「プロになり試合でショートホールで3番ウッドを持ったのは初めて」と振り返ったが、このホールをワンオンからパーでまとめるなど堅実なゴルフでラウンドを進めた。結果、1アンダーでホールアウト。トータル1アンダーで2位タイへ進出した。
「風が強かったので一喜一憂せずに、一打に集中するだけでした。特に9番、11番、17番、18番はボギーでもいい、と思ってました。とにかくダブルボギーだけは絶対にダメだと心してプレーしました。風は嫌いな方で、今日はできすぎのスコア。最終日は1日、強い気持ちを持ってプレーしたい」

 

(写真:ニュージーランド出身のヘンドリーも、8000ヤードと強風は初体験だったと語る)

 トータル2アンダーで単独トップに立ったヘンドリーは、3バーディをマーク。最終日の戦いについて「いい位置にいることは光栄。今日のような風が吹けば思い通りにいかないかもしれないが、パターが決まってくれればチャンスはあると思う」と語った。

 

 風でスコアを大きく崩す上位陣の中で安定していたのが2位タイの高橋賢だ。アウト、インともに最後の9番ホール、18番ホールでボギーとなった以外はパーをキープした。最終日最終組に入るのは自身初のことになる。

 

(写真:3日目の出来を「90点」と自己評価する高橋賢。最終ホールのパーパッドを外して10点マイナス)

「今日もフェアウェイキープとパーオンをさせながらリズムを作っていった。(最終日最終組で)緊張しない人はいないと思う。とにかく丁寧にプレーしていきたい」と初優勝に向けて静かに闘志を燃やしていた。

 

 なお高橋賢はこの日、フェアウェイキープ率78.57%とトップの数字をマークした。この高橋賢と同率だったのが3アンダーを出して6位タイに浮上した木下裕太だ。最終日も風が強くなるようなら、フェアウェイキープに定評のある木下の躍進も十分に考えられる。木下は「スコアや順位は気にせず、コースとの戦いになるので気を抜かず、腐らず集中してプレーしていきたい」と、"世界基準"のモンスターコースとの戦いに気を引き締めていた。

 

 上位4名に全英オープンの出場権が与えられるミズノオープンも、いよいよ明日が最終日。全英も風がプレーヤーを翻弄することで知られている。ザ・ロイヤルGCの風を制して全英行きの切符を手にするのは誰か? 注目である。

 


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