サッカーW杯ロシア大会が6月14日(日本時間)に開幕します。日本代表は19日、初戦でコロンビア代表と対戦します。

 

 日本代表はロシア大会で6大会連続出場となりますが、決勝トーナメントに進出した2002年日韓大会、2010年南アフリカ大会は、いずれも初戦(日韓大会は1、南アフリカ大会は3)で勝ち点をあげています。FIFAランキング16位のコロンビア代表は前回のブラジル大会で対戦し、1対4と完敗を喫しています。格上の相手から、ぜひ勝ち点をあげてもらいたいものです。

 

 ロシア行きの権利を勝ち取ったヴァイッド・ハリルホジッチ監督が解任されたのが、およそ2カ月前です。前技術委員長の西野朗さんが指揮を執った5月30日のガーナ代表戦、6月9日のスイス代表戦は、いずれも0対2の完敗でした。お先真っ暗、といった状況でした。

 

 しかし、W杯非出場国とはいえ、6月12日の親善試合でパラグアイ代表に4対2と逆転勝ちしたことで光が見えてきました。調べてみると、日本代表が逆転勝ちを収めたのは2014年6月6日のザンビア代表戦以来ですから、実に4年ぶりでした。親善試合とはいえ、本番に向け、これ以上ない勝ち方をしたように思われます。

 

 日本代表に期待したいことはたくさんありますが、ひとつだけあげるなら「2点目を取るサッカー」を目指してもらいたい、できれば、それを可視化してもらいたいと思います。というのも、1点なら“事故”のようなかたちで取れることもありますし、PKもあります。(もちろん、その逆もありますが……)。しかし、上位を目指そうとすれば、2点目が必要になってきます。

 

 たとえば前回のブラジル大会、全64試合で2点以上とって負けたチームは、わずか4つ(オーストラリア代表がオランダ代表に2対3、スイス代表がフランス代表に2対5、ナイジェリア代表がアルゼンチン代表に2対3、韓国代表がアルジェリア代表に2対4)でした。2点目への果敢なチャレンジは、4年後のカタール大会にもつながるものと信じています。日本代表の“武運”を祈念いたします。