日本時間15日、サッカーロシアW杯の開幕戦が行われ、ロシア代表がサウジアラビア代表に5対0で勝利した。試合は前半12分にMFユーリ・ガジンスキーが決めてロシアが先制。43分にはMFデニス・チェリシェフが追加点を奪った。後半26分にはFWアルテム・ジューバのヘディングシュートがゴールネットを揺らした。後半アディショナルタイムにはチェリシェフ、MFアレクサンドル・ゴロビンが決めてダメを押した。

 

 チェリシェフ、左足アウトの芸術弾(モスクワ)

ロシア 5-0 サウジアラビア

【得点】

[ロ] ユーリ・ガジンスキー(12分)、デニス・チェリシェフ(43分、90+1分)、アルテム・ジューバ(71分)、アレクサンドル・ゴロビン(90+3分)

 

 2018年のW杯の開幕カードはホスト国のロシア対サウジアラビア。ロシアが地の利を生かし、一方的な試合となった。

 

 前半12分、左CKの流れからロシアがチャンスをモノにした。こぼれ球をつなぎゴロビンがクロスを供給する。このボールにファーサイドでガジンスキーが頭で合わせてロシアが先制に成功した。

 

 43分には途中からピッチに入ったチェリシェフが結果を出す。ゴロビンが敵陣右サイドでボールをカット。ペナルティーエリア付近のFWヒョードル・スモロフにつなぐ。スモロフは左サイドを駆け上がってきたチェリシェフへラストパス。チェリシェフは浮かせたトラップで相手DFのスライディングをかわすと、さらにもうひとりかわし左足でニアを射抜いた。

 

 前半終了間際にリードを2点に広げたロシアは、余裕を持って試合を折り返す。

 

 25分、ロシアはエースストライカーのスモロフをベンチに下げてジューバを投入。このエース温存策が1分後に奏功する。

 

 ロシアはスローインから細かいパスワークで右サイドを崩し、ゴロビンがクロスを上げる。これを196センチのジューバが頭で合わせてゴールネットを揺らした。ゴロビンの正確なクロスとジューバの高さが大きな追加点を生んだ。

 

 後半アディショナル、ロシアがさらに勢いに乗った。自陣からのロングボールを左サイドにポジションを取るジューバが頭で落とす。これに反応したチェリシェフがワントラップしてペナルティーエリア左サイドから左足アウトサイドでシュートを放つ。ループ気味に弧を描くボールは相手GKが触れることなくゴールネットに吸い込まれた。

 

 この2分後にはゴロビンがペナルティーエリア手前右サイドからFKを直接決めてタイムアップ。5対0でロシアが勝利した。

 

 史上最弱のホスト国と言われたロシアが意地を見せた試合となった。グループAはウルグアイの首位通過が可能性として高い。残りの1枠をロシア、エジプト、サウジアラビアで競うことになるだろう。それだけに、開催国は得失点差でも大きくリードし、好スタートを切った。

 

(文/大木雄貴)