今季のJ1もいよいよ残り9試合を残すのみとなった。現在、首位に立っているのが浦和レッズだ。今季は持ち前の高い攻撃力のみならず守備も安定。第10節から第16節にかけては7試合連続無失点のJ1記録を樹立した。そんな首位・浦和を支えているのがGK西川周作だ。昨季まで在籍したサンフレッチェ広島ではリーグ連覇に貢献。今季から移籍した浦和でも安定したセービング技術と鋭い反射神経でチームのピンチを救っている。またパス回しにも積極的に参加し、“最後方のゲームメーカー”として攻撃の起点にもなる。7月度のJ1月間MVPにも選ばれた浦和の守護神に、二宮清純が迫った。
二宮: 7試合連続無失点というJ1記録を樹立した時の心境は?
西川: 意識はもちろんしていましたが、まさか、新記録を達成できるとは思っていませんでした。チームが負けないということが大事だったので、その上で記録を更新できたことはよかったですね。

二宮: 本当はもっと無失点記録を続けたかったのでは?
西川: できれば、長く続けたかったんですけど(笑)。久しぶりに失点した後が大事だと考えていました。実際、失点した後も、集中を切らさず守れたのでよかったと思っています。

二宮: 失点した場合の心の準備はできていたと?
西川: 自分の中で最低のシチュエーションを想定していつもやっていたので、(記録ストップの)覚悟をいつも持って試合には入っていました。GKがバタバタしてしまうとみんなに悪い影響を与えてしまう。それだけは避けたかったんです。

二宮: 広島で3連覇という夢もあったと思いますが、浦和移籍を決断した理由は?
西川: 去年の浦和が失点が多かったので、自分が入ることでどこまで(失点を)減らしていけるのかに挑戦してみたかったんです。また浦和は周りからの注目度も高い。そういうクラブでいかに自分が結果を出せるかにチャレンジしたかったという思いもありました。

二宮: 現在、浦和は首位。ここまでのところは結果が出ていると言っていいでしょう。
西川: そうですね。ただ、これからが本当に大事。完封試合をできるだけ多くして、残り5節の時点で優勝を争える位置にいたい。いい緊張感を持って戦える順位をキープし続けたいですね。

二宮: 浦和はサポーターも熱狂的です。自分が守るゴールマウスの後ろに大勢のサポーターがいると心強いしょう?
西川: 励みになりますねぇ。アウェーにもたくさんサポーターが来てくれますから。ホームの試合で押されている時、特にすごい声援が聞こえる。あの声援を聞くと、「やってやらないとな」と思います。そして勝利した後は、たくさんの人が笑顔になってくれる。それを見るとすごく嬉しいですね。

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