MLBの2015シーズンが本格的に開幕し、日本人では5選手がベンチ入りを果たした。ニューヨーク・ヤンキースの田中将大は開幕投手として本拠地でのトロント・ブルージェイズ戦に先発。4回5安打5失点の内容で降板し、チームは1−6で黒星スタートとなった。マイアミ・マーリンズに移籍したイチローは1点ビハインドの8回に代打で登場してファーストゴロに倒れた。ボストン・レッドソックスの田澤純一は4点リードの8回に2番手で登板。3者凡退で1イニングを抑え、開幕戦勝利に貢献した。昨季のワールドシリーズ覇者、サンフランシスコ・ジャイアンツ入りした青木宣親は1番・レフトで先発出場。3回の第2打席で移籍後初ヒットを放つと、5回にもライト前へ運んで、勝ち越しのホームを踏んだ。5打数2安打でチームも白星スタートを飾った。
 覇権奪回を目指すヤンキースで先発の柱として開幕戦を託された田中だが、自身もチームも好発進とはならなかった。
 初回は3者凡退とスムーズな立ち上がりも、3回、先頭打者にヒットを許すと、続く打者を四球で歩かせ、歯車が狂い始める。

 味方の失策もあって先制を許すと、無死二、三塁からラッセル・マーティンにライト前に弾き返され、さらに2点を失う。1死後、4番のエドウィン・エンカーナシオンには甘くなったツーシームをレフトスタンドまで運ばれた。

 一挙5失点。4回も走者を背負う苦しい投球で球数が82球に達し、昨季痛めたヒジへの負担を考慮されて、この回限りでマウンドを降りた。ヤンキースは打線も3安打と振るわず、反撃はブレット・ガードナーのソロによる1点のみにとどまった。また薬物規定違反で昨季は全試合の出場停止処分を受けていたアレックス・ロドリゲスは7番・指名打者で先発出場し、2打数1安打だった。

 その他の日本人メジャーリーガーは、シアトル・マリナーズの岩隈久志が9日のロサンゼルス・エンゼルス戦で先発予定。レッドソックスの上原浩治、テキサス・レンジャーズのダルビッシュ有、藤川球児、シカコ・カブスの和田毅の4名は故障者リストに登録されている。ダルビッシュは右ヒジ靭帯の修復手術を受け、今季は1年間をリハビリに費やす。上原は左太ももを痛め、藤川は右足付け根部分の張り、和田は左太ももの故障で戦線を離脱しており、いずれも4月中の復帰を目指す。