2日、日本バスケットボール協会(JBA)の改革を主導する「JAPAN 2024 TASKFORCE」の第6回会議が都内で行われた。JBAの制裁解除を決議する6月の国際バスケットボール連盟(FIBA)セントラルボードが8月に延期。「JAPAN 2024 TASKFORCE」のコーチェアマンを務めるFIBAのインゴ・ヴァイス財務部長は、6月19日のエグゼクティブコミッティーでは女子U-16代表、ユニバーシアード代表の国際大会出場と代表チームのがリオデジャネイロ五輪予選に向けた活動が認められる見通しであることを明かした。全面解除の可否は開催地を東京に変更した8月のセントラルボードで決まる。また「JAPAN 2024 TASKFORCE」は来年10月開幕予定の男子新リーグについては、入会の申し込みがあった全47クラブ中43クラブの入会を承認した。
「バスケファミリーに受け入れられると確信している」。FIBAのヴァイス財務部長はJBAの改革に太鼓判を押した。FIBAの最高決定機関にあたるセントラルボードが延期となったため、全面解除は8月になる見通しだが、過去の会議同様に好意的なコメントばかりが聞かれた。

 ヴァイス財務長によれば、セントラルボードでは2019年の世界選手権開催地も決まる予定だったが、招致活動が進んでいなかった。さらにはFIBAの組織体制が代わり、重要な決議を出せる状態ではなかったため、「延期せざるを得ない」という判断となった。約2カ月の延期によって、女子U-16代表やユニバーシアード代表の大会出場できるか心配されたものの、ここは部分解除というかたちで出場は認められる可能性が高いという。延期したセントラルボードが東京で開催というのも、日本にとっては“追い風”だろう。ヴァイス財務長は開催理由のひとつに「JBAと川淵(三郎)さんに対するリスペクト」と口にしており、日本がそこで恥をかかされるようなことは考えにくいからだ。

 改革の旗頭となった「JAPAN 2024 TASKFORCE」の川淵チェアマンは「方向性は決まった。体はどこが悪いか。可及的速やかに病巣を取り除く」と、今後もメスを入れることを厭わない。リオ五輪予選となるアジア選手権(女子は8月、男子は9月開幕)出場にも自信を見せた。「そこに向けて全力を尽くしてきた。全く心配していない」。ただし、JBA会長としての任期は1年。その後のJBAを不安視する向きも少なくない。川淵チェアマンは「制裁を解除した後もFIBAはフォローしていくと思う。再び制裁もあり得る。僕も乗りかかった船だから、真剣に考えてきた。この先もフォローしていく覚悟はある」と会長退任後もサポートしていく姿勢を明らかにした。

 懸案の問題のひとつ統一リーグについても、来年の開幕へ向け、動きを見せた。入会審査で申し込みのあった43クラブを承認。残る4クラブについては、保留とした。現NBLの和歌山トライアンズは今年1月に経営破綻し、入会保留クラブとした。ライジング福岡、広島ライトニング、大分ヒートデビルズ(※新リーグでは愛媛県)の3クラブは、現時点での入会は認めず、各都道府県協会からの支援文書が提出されれば入会が決まる。

(文・写真/杉浦泰介)