日本プロゴルフ協会(PGA)のシニアツアー「ファンケルクラシック2015」が今年も8月21日から3日間、静岡県の裾野カンツリー倶楽部で開催される。13日に都内ホテルで、大会3連覇を目指す羽川豊ら出場予定プロが集まり、会見が開かれた。2001年からスタートしたトーナメントは今年で15回目。大会会長を務めるファンケルの池森賢二代表取締役会長 グループCEOは「伝統のある大会として回数を重ねることは大変だが、素晴らしいこと。これから16回、17回と確実に続けていきたい」と挨拶した。
(写真:池森会長(中央)と一堂に会したトップシニアプロ)
 ファンケルクラシックは「シニアの元気が日本の元気!!」をスローガンに、シニアツアーで夏の一大イベントとして定着してきた。ギャラリーも年々増加し、昨年は3日間で21,286人。ここ5年連続で来場者数が2万人を突破している。優勝賞金は1500万円とシニアツアーでは高額で、過去14回中9回は、この大会の覇者が賞金王争いを制している。

 今年は、72歳の青木功、初優勝を目指す60歳の中嶋常幸や、昨年の賞金王・倉本昌弘、地元・静岡県出身の芹沢信雄などプロアマ合わせて75選手が出場予定で、予選はなく、全員が3日間のラウンドを展開する。

 大会史上2人目の3連覇を狙う羽川は「昨年はぎっくり腰をやって、どうなるかと思ったが、トレーニングし直して臨んだらいい試合ができた」と混戦を制した前回大会を振り返る。その上で「話題を提供できるような試合にしたい。素晴らしい試合ができるように必死になってやる」と今回への意気込みをみせた。

 2010年、12年大会を制した高見和宏は、「ギャラリー数は、僕が勝った初年度は始めて2万人の大台に乗り、2度目はシニアトーナメントの日本記録を更新(23,802人)している。僕が勝たないとギャラリー数が増えない」とユーモアを交えながら、3年ぶりの優勝を宣言。名字にかけて「さらなる“高み”を目指して今年も頑張りたい」と決意表明した。

 大会では、60歳以上のベストスコア選手に対する「グランドシニア賞」も設けられている。06年、07年と2連覇した室田淳は、この26日に還暦を迎える。「このところいい成績が出ていない。優勝して賞金王になりたい」と語ったアラ還ゴルファーは、「いい年になった。グランドシニアの部も楽しみにしている」と60歳以上でトップに立つことも目標に掲げた。

 第1回大会から連続出場中の三好隆は「日本一の山のふもとでプレーできるのはすがすがしい」と富士山が見えるロケーションを大会の魅力のひとつにあげる。ギャラリーは往年の選手たちのプレーを堪能できるのみならず、写真撮影会やオークション、ファンケルの製品体験、動物と触れ合えるこども広場など、数々のイベントも楽しめる。

 なお、大会の収益金やオークションの売り上げなどは「ファンケルクラシック基金」として、毎年、地元の裾野市や社会福祉法人に寄付している。今回も池森会長、第1回から3連覇を達成した高橋勝成、当サイト編集長の二宮清純が協議の上、寄付先を選定し、社会貢献活動に充てられる。