日本陸連によって新設された年間表彰式「アスレティック・アワード2007」が26日、都内ホテルで行われ、「アスリート・オブ・ザ・イヤー」(最優秀選手)に大阪世界選手権女子マラソンで銅メダルを獲得した土佐礼子(三井住友海上)が選ばれた。
 優秀選手賞は、世界選手権男子400メートルリレーで5位入賞を果たした塚原直貴(東海大)、末續慎吾(ミズノ)、高平慎士(富士通)、朝原宣治(大阪ガス)のメンバー4選手と、世界選手権代表で日本選手権女子5000メートル、1万メートル2冠の福士加代子(ワコール)が受賞した。
(写真:大阪世界陸上で銅メダルを獲得し、年間MVPに輝いた土佐選手)
 特別賞には、東京・丸の内での陸上イベント「東京ストリート陸上」を企画・開催するなど陸上競技の普及活動が評価された男子400メートル障害の為末大(APF)と、11月の東京国際女子マラソンで大会記録で優勝を果たし、北京五輪代表切符をほぼ手中におさめ五輪マラソン連覇の期待がかかる野口みずき(シスメックス)の2人が選出された。

 大阪世界選手権では、日本勢の不振が続く中、暑さという厳しいコンディションの中、驚異的な粘りで日本勢唯一のメダルとなる銅メダルを獲得し、北京五輪代表に内定した土佐は「今年は大阪での一本しか走れていないので、こんな賞をいただいちゃっていいのかな、という感じ」とはにかみながらも、「北京の内定をいただいているので練習を積んで、来年、しっかり自分のレースができるように頑張りたい」と決意を新たにしていた。

 特別賞を受賞した為末は「本来であればアスリートとしての賞をもらいたかった」と複雑な心中をのぞかせながらも、「こういう賞があるとモチベーションにもなる。来年は北京五輪で結果を出して、その結果に対して賞をもらえるような2008年にしたい」と意気込んだ。
 同じく特別賞の野口みずきは、「北京はまだ確定していないが、代表に選ばれたら、2連覇という高い目標を掲げて頑張ります」と力強く語った。
(写真:各賞を受賞した選手ら。(左から)塚原、末續、高平、朝原、土佐、福士、野口、為末)


日本陸連アスレティック・アワード2007
<受賞者>


★アスリート・オブ・ザ・イヤー
・土佐礼子(三井住友海上)
※大阪世界選手権女子マラソン銅メダル

★優秀選手賞
・塚原直貴(東海大)
・末續慎吾(ミズノ)
・高平慎士(富士通)
・朝原宣治(大阪ガス)
※世界選手権男子400メートルリレー5位

・福士加代子(ワコール)
※日本選手権女子5000メートル・1万メートル2冠、世界選手権代表

★特別賞
・為末大(APF)
※日本選手権男子400メートル障害優勝、世界選手権代表

・野口みずき(シスメックス)
※東京国際女子マラソン優勝
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