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田崎健太「国境なきフットボール」

第210回 李の能力を引き出した監督 ~稲川朝弘Vol.19~

 人との関係は、それぞれの特性もあれど、いつ出会ったかも重要になってくる。その意味で代理人の稲川朝弘にとって、李忠成は特別な選手の1人だ。 柏レイソルで埋もれていた、いわば“3軍”のときに目をつけたと
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田崎健太「国境なきフットボール」

第209回 粗削りだった青年 ~稲川朝弘Vol.18~

 プロサッカー選手は、星の数ほどいるサッカー少年の中から選りすぐられた人間たちである。そんな中で、突出したごく一部を除けば、選手の才能を見抜くのは難しい。 稲川朝弘が李忠成に目をつけたのは、左足のテク
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田崎健太「国境なきフットボール」

第208回 名古屋の土壌づくり ~稲川朝弘Vol.17~

 2000年からしばらく、稲川朝弘にとって雌伏の時間であったといえる。 名古屋グランパスとコンサルティング契約を結んだことで、経済的な安定を手にしていた。しかし、そのグランパスの成績が安定しなかった。
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第207回 バイアでの出会い ~稲川朝弘Vol.16~

 2000年当時、サンパウロとリオ・デ・ジャネイロの2都市と、それ以外の地方の間にはとてつもない“情報格差”があった。 日本のJリーグはもちろん、欧州のクラブのスカウトもこの2つの州リーグ、あるいは南
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第206回 地盤を固めた名古屋との契約 ~稲川朝弘Vol.15~

 稲川朝弘の代理人としての地盤が固まったのは、名古屋グランパスと継続的に仕事をするようになってからのことだ。 トヨタ自動車という日本屈指の大企業の後ろ盾を持つグランパスはJリーグの中で最も資金力に恵ま
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田崎健太「国境なきフットボール」

第205回 前園の欧州移籍を阻んだもの ~稲川朝弘Vol.14~

 1999年1月、前園真聖は5カ月契約でゴイアス・エスポルチ・クルービに移籍した。 ゴイアスは1943年設立。ブラジルの中央よりやや西、首都ブラジリアから約200キロの場所に位置するゴイアス州の州都だ
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第204回 前園とのブラジルでの一歩目とその後 ~稲川朝弘Vol.13~

 国外移籍したクラブに馴染めるか、排除されるか――。 その成否は移籍初期の段階に決まる。どこの国でも外国人選手に対する目は厳しい。特に攻撃的な選手の場合、得点を挙げる、あるいは得点に絡むことで、自らの
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第203回 前園真聖の苦闘のはじまり ~稲川朝弘Vol.12~

 それまでの順調に口笛を吹きながら歩んできた人間が、ある時期から躓きを繰り返し、坂を下っていくことがある――。 1996年、アトランタオリンピックで日本代表はブラジル代表を破った。そのピッチでキャプテ
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第202回 実力十分な森山が帰国した理由 ~稲川朝弘Vol.11~

 1998年はブラジルサッカー界にとってひとつの転換点となった年だった。 3月に『法律9615』――通称・ペレ法が制定されたのだ。これはフェルナンド・エンリケ・カルドーゾ大統領の下でスポーツ大臣を務め
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第201回 初めて手掛けた海外移籍 ~稲川朝弘Vol.10~

 今や有能なアスリートに国境はない。多くの日本人選手が国外のクラブにその力を認められて移籍している。しかし、約20年前はそうではなかった。稲川朝弘が初めて日本人選手の国外移籍を手掛けたのは1998年の
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