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FORZA SHIKOKU(月曜日更新) : 浅見八瑠奈(山梨学院大柔道部/愛媛県伊予市出身)第1回「柔道一家に生まれて」
投稿日時: 2010-11-01 23:44:00

 日本の3番手から世界の頂点に立った。
 9月に開催された世界柔道選手権。女子48キロ級に出場した浅見八瑠奈は、初戦から準決勝までをオール一本で突破する快進撃をみせる。決勝の相手は前回大会の覇者であり、ランキング1位の福見友子(了徳寺学園職)。積極的に攻め続けた浅見は相手から指導2つを奪い、初出場で初優勝をおさめた。20年近く第一人者だった谷亮子(現参議院議員)が引退し、48キロ級は強豪がひしめく大激戦区になっている。2年後のロンドン五輪出場へ名乗りをあげた22歳に、当HP編集長・二宮清純が話を訊いた。

二宮: 柔道を始めたのはいつ頃ですか?
浅見: 実は記憶にないんですけど、たぶん3歳くらいだと聞いています。その頃、柔道場にいる写真があるので。

二宮: お父さんの三喜夫さんも柔道で五輪を目指した選手ですよね。そのことは知っていましたか?
浅見: ロサンゼルス五輪の選考会で優勝したんですけど、代表には選んでもらえなくて行けなかったそうです。選ばれたのは今、コマツの監督をされている松岡義之先生。父はそれまで一番下の階級で出ていたんですけど、その時は1階級上げて(65キロ級で)優勝しました。ただ、その階級での実績が全くなかったので、選ばれなかったと聞きました。

二宮: ご兄弟も柔道をされているそうですね。まさに柔道一家だ。
浅見: はい。兄弟は姉と弟がいます。姉は今は柔道から離れてしまいましたが、高校まではやっていました。弟は帝京大の3年生で一番小さい60キロ級です。

二宮: では物心ついた時から柔道一直線? 
浅見: 小学校は週3回道場に通っていましたし、中学でも毎日の学校の部活に加えて、道場でも練習していました。

二宮: それだけ練習していたら、普通の男の子よりも力が強かったでしょう。男の子とケンカしてやっつけたことは?
浅見: 幼稚園の時はありますね(笑)。投げてグッと押さえ込んだら、もう逃げられない。相手の男の子は「離せよ〜」って半泣き状態でした。後で先生には怒られましたね。「柔道はケンカに使うためにあるんじゃない」って。それ以来、柔道の技は素人には使っていないです。

二宮: 中学の時は愛媛県内で敵なしだったとか。
浅見: 県内では強かったですね(笑)。1年生の時は3年生に姉がいて、同じ階級で勝てませんでしたが、それ以降は優勝でした。全中(全国中学校柔道大会)や全日本ジュニアにも出ました。

二宮: そして新田高校に進学。新田といえば、野村忠宏のライバルだった徳野和彦選手なども輩出している柔道の強豪です。
浅見: 女子も今年、金鷲旗で団体準優勝しました。個人でも高校選手権、インターハイと連覇した選手(井上愛美)がいて、彼女が来年から山梨学院大に入学してくれることになっています。

二宮: しかも、高校ではお父さんが先生で監督。大変だったでしょう。
浅見: すごくイヤでしたね(笑) 父は学校の中で一番怖いと恐れられていた先生だったので、いろんな人から「あれが浅見の娘だ」と言われたんです。しかも学校では「先生」と呼ばなくてはいけないし、敬語も使わなくてはいけない。家に帰ったら、「お父さん」と言っていたんですけど、あまり会話はなかったですね。

二宮: 高校3年時にはジュニアで国際大会に出るほどの実力をつけながら、全国大会ではなかなか優勝できなかったんですね。
浅見: 3年生の時はインターハイで決勝に出たのですが、1つ下の浅香夕海(藤村女子高、現東海大)に負けました。その時は中村美里ちゃんも48キロ級だったんですけど、彼女に勝って決勝に上がってきたんです。すごく強かった。

二宮: 学年が下の選手に負けたのは悔しかったでしょう? 中村選手も同じく1学年下ですね。対戦経験は?
浅見: 高校時代は対戦がなくて、私が大学に入って選抜体重別選手権で初めてやりました(結果は有効を奪われ、敗戦)。その後、美里ちゃんは52キロ級で北京五輪に出ましたが、本当に強かったので、ちょっと憧れの気持ちで見ていました。

二宮: 今回、世界選手権に優勝したことでロンドン五輪出場への夢も膨らんできました。最初に五輪を意識したのはいつですか?
浅見: 大学1年生で全日本ジュニアを優勝して、初めて日本一になりました。その後の講道館杯も優勝してシニアの大会でも勝てた。国際大会のメンバーにも選ばれることが増え、「世界と戦いたい」「世界で勝ちたい」との思いが強くなっていきましたね。

(第2回につづく)

浅見八瑠奈(あさみ・はるな)プロフィール>
1988年4月12日、愛媛県出身。柔道一家に生まれ、3歳頃から柔道をはじめる。新田高では3年時にベルギー国際で初優勝。山梨学院大に進学後、1年時に全日本ジュニア、講道館杯を制覇。昨年は国際大会5戦ですべて優勝と強さをみせる。今年4月の選抜体重別で2位になり、世界選手権出場が決定。初出場ながら初優勝をおさめた。来春からはコマツに入社予定。組み手は右、得意技は背負い投げ。身長153センチ。



(構成:石田洋之)


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