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柔の魂を求めて 吉田秀彦

二宮清純「ノンフィクション・シアター・傑作選」

「ウ〜ン、日本に帰ってきてビデオを見ると、足とか全然上がってないんですよ。キレは全然よくないんですけど、最後の決めでどうにか一本をとったって感じですね。 やっぱり年齢は感じますよ。スタミナは確実になく
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スター誕生の瞬間 坂本勇人

二宮清純「ノンフィクション・シアター・傑作選」

「スター誕生!」 そう口にしたくなるような一発は4月6日、東京ドームの阪神戦で飛び出した。 5回表、巨人は4対0とリードを広げ、なおも無死満塁。 打席には19歳の坂本勇人。高卒2年目のショートストップ
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工藤公康の投球論<後編>

二宮清純「ノンフィクション・シアター・傑作選」

 工藤は語る。「なぜ、そんなことをやったかというと、王(貞治)監督から“工藤、城島を一人前に育ててくれ”と頼まれたからです。 主戦キャッチャーが一人前にならない限り、そのチームが強くなることはありえま
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工藤公康の投球論<中編>

二宮清純「ノンフィクション・シアター・傑作選」

 工藤は言ったものだ。「関川のスイングを観察していたら、どこが苦手でどこが得意か、どんなコースを待っているか、どんなボールを狙っているかすべてわかりました」――スイングの中にバッターは何を狙っているか
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工藤公康の投球論<前編>

二宮清純「ノンフィクション・シアター・傑作選」

「もう勝てないかと思った。勝つことがどれだけ難しいか、26年やってあらためて感じましたね。忘れられない1勝になります。家でかあちゃんが泣いてるらしいよ」 横浜のサウスポー工藤公康が2007年5月23日
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貴花田研究序説<後編>

二宮清純「ノンフィクション・シアター・傑作選」

 念願の大関獲りは初場所に持ち越しになったとはいえ、貴花田が大鵬、北の湖級の逸材であることに異を唱える者はいまい。足腰が強い上に、まわしを切るのが途轍もなくうまく、先述した立ち合いの際の親指の向き以外
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貴花田研究序説<中編>

二宮清純「ノンフィクション・シアター・傑作選」

 ビデオテープを何度も見ると気づくのだが、仕切り線よりも後方から仕切ることによって確かに出足が鋭くなった反面、バタバタといささか慌ただしい。土俵の上を走っているような印象は、大関、さらには横綱を目指す
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貴花田研究序説<前編>

二宮清純「ノンフィクション・シアター・傑作選」

 数ある格闘技の中で、最も短時間で勝負のつくのが相撲である。参考までに言えば、九州場所千秋楽の中入り後、一取組あたりの平均所要時間はわずか9.4秒だった。「相撲は立ち合いがすべて」といわれる所以である
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松井秀喜とイチロー――海を渡ったライバル物語<後編>

二宮清純「ノンフィクション・シアター・傑作選」

 メディアの視線は松井にばかり集まっているが、どちらが全米を席巻するような活躍をするかとなれば、それは3年目を迎えるイチローだろう。ルーキーの年、イチローは打率3割5分、56盗塁、127得点で二冠に輝
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松井秀喜とイチロー――海を渡ったライバル物語<中編>

二宮清純「ノンフィクション・シアター・傑作選」

 エキシビジョンゲームでの松井のバッティングを見ていて気になったことがもうひとつあった。それは三振がきわめて少ないことだ。3月18日現在、41打席で松井はわずか2つしか三振を喫していない。空振り三振に
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