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永遠に語り継がれる名勝負、松山商対三沢高校の回想

二宮清純「ノンフィクション・シアター・傑作選」

 高校野球史上最高の名勝負は何か? と問われれば、私はイチにもニもなく1969年夏の決勝、松山商対三沢高戦をあげる。三沢には“伝説のエース”太田幸司がいた。 この時、私は小学4年生だった。松山商が故郷
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ビル・ロビンソン 肉体の帝王学

二宮清純「ノンフィクション・シアター・傑作選」

「ちょっと技をかけてくれないか……」 冗談のつもりで右手を差し出すと、太り気味のイギリス人は目にも止まらぬ速さで私の腕をとり、あっという間にロックしてしまった。 次の瞬間、ヒジの関節に鈍い痛みが走り、
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日本に「W杯出場」の資格はあるか<後編>

二宮清純「ノンフィクション・シアター・傑作選」

 フットボールとは「球戯」である。「球」と「戯」れると書く。「球技」は誤りだと私は考える。蒸し返すようで恐縮だが、加茂前監督の最大の失敗――それは相手の長所を消すことに腐心するあまり、自らが楽しむこと
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日本に「W杯出場」の資格はあるか<前編>

二宮清純「ノンフィクション・シアター・傑作選」

 歓喜は唐突に訪れた。 延長後半13分、呂比須ワグナーの前線からのチェイスで奪ったボールを中田英寿が右サイドから強引にドリブルで割って入り、一瞬の躊躇もなく左足を振り抜いた。GKアベドザデーが弾く。そ
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バスケットの伝道師 仲西淳

二宮清純「ノンフィクション・シアター・傑作選」

 マイケル・ジョーダンに憧れてバスケットボールを始めた。少年の頃はいつも4つ年上の兄と一緒にジョーダンのプレーを食い入るように見つめていた。 15歳の夏、仲西淳少年は運命的な出会いを果たす。ジョーダン
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野武士のスウィング 小笠原道大

二宮清純「ノンフィクション・シアター・傑作選」

 バントをしない2番打者――今から3年前、ファイターズの小笠原道大はそう呼ばれた。 通常、2番打者というと、バントやエンドランを得意とする“小細工のきくバッター”をイメージしがちだが、小笠原はその対極
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環太平洋決戦を実現せよ!――ドジャース会長ピーター・オマリーからの緊急指令<後編>

二宮清純「ノンフィクション・シアター・傑作選」

 国際化に向けた動きに水を差すとんでもないヤツがいる。悪役といえば、ここ。そう、天下の読売ジャイアンツである。 球団独自の改革案として、昨年8月、巨人は次のような文書を「制度改革委員会」に提出した。〔
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環太平洋決戦を実現せよ!――ドジャース会長ピーター・オマリーからの緊急指令<前編>

二宮清純「ノンフィクション・シアター・傑作選」

 それは“黒船襲来”を思わせる外電だった。「10年以内に真のワールドシリーズを行いたい」 昨秋、ドジャースのピーター・オマリー会長は、壮大なプランをブチ上げた。オマリー会長といえば、野球をオリンピック
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WBCで露呈した野球超大国アメリカの品格<後編>

二宮清純「ノンフィクション・シアター・傑作選」

 ゲームの公正さを担保する審判だってそうだ。今回37人の審判がゲームを裁いたが、このうち22人がアメリカ人。これで公正さが保たれるだろうか。 3月12日の日本対米国戦ではとんでもない“事件”が起きた。
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WBCで露呈した野球超大国アメリカの品格<前編>

二宮清純「ノンフィクション・シアター・傑作選」

<As it turned out, Team USA was not the best baseball team in the world.>(おわかりのように米国は世界一のチームではなかったのだ
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