今夏のロンドンパラリンピックでは夏冬あわせて団体競技初の金メダルという快挙が成し遂げられた。アテネ大会から採用されたゴールボール女子だ。米国、ブラジルと次々と世界の強豪を打ち破り、決勝では圧倒的なパワーを誇る中国に1−0の僅差で勝利。鉄壁なディフェンスで見事、金メダルに輝いた。そこで今回はキャプテン小宮正江と司令塔の浦田理恵に二宮清純がロングインタビュー。ロンドンでの舞台裏や、これまでほとんど知られることのなかったゴールボールの世界に迫った。
二宮: 金メダル、おめでとうございます。

小宮: ありがとうございます。アテネで銅メダルに終わった時からずっと金メダルを目指してやってきたので、諦めずに続けてきて良かったなという気持ちでいっぱいです。
浦田: 今回は日本を出発する前から、たくさんの方に応援してもらっていました。そういう意味でも、金メダルを持って帰ってくることができて、一緒に喜び合えたというのがメダル獲得以上に嬉しかったです。

相手の動きが見えていた中国戦

二宮: 決勝の中国戦ですが、前半4分で先制したものの、そこから均衡状態が続きました。相当なプレッシャーがあったのでは?

小宮: 中国は予選から圧倒的な力で勝ち上がってきていましたし、パラリンピックの前にも中国遠征に行って練習試合をしたりしていたので、中国がどれだけ強いかということは十分に分かっていました。でも、遠征やパラリンピックの予選リーグでの情報収集で、江黒直樹ヘッドコーチや市川喬一コーチが明確に戦略を出してくれていましたから、あとはそれをコートで実践するだけだったんです。

二宮: 最も得点能力の高い中国のセンターの選手にボールを触らせないように、両サイドにボールを集めるようにしていたと?

浦田: はい。センターの選手からのボールは強いので、そこから速攻をされないように、両サイドにストレートかクロスのボールを入れるということ。それと、ゴールボールはボールを取ってから10秒以内に投げなければいけないというルールがありますので、少しでも時間を使わせて慌てさせるために、両サイドへのボールもディフェンスに当たってラインの外に出るように、ギリギリを狙っていました。


このつづきは>>「挑戦者たち」〜二宮清純の視点〜 でお楽しみください!
◎バックナンバーはこちらから