22日(現地時間)、スピードスケートの男女チームパシュートが行われ、今大会無類の強さを誇っているオランダが、男女ともに五輪新をマークし、圧倒的な強さで優勝した。女子では前回のバンクーバー五輪で銀メダルの日本が、準決勝でオランダに敗戦。続く3位決定戦でも地元ロシアに屈し、2大会連続のメダルはならなかった。
 バンクーバー五輪は金メダルまで、わずか0秒02届かなかった。それから4年を経て、世界との差は広がった。日本は2大会連続のメダルを目指したが、準決勝と3位決定戦で連敗し、4位で大会を終えた。

 準決勝は優勝候補の大本命に挙がっているオランダと対戦した。オランダのメンバーは補欠を含めれば、今大会で1500メートルの1〜4位を独占した。昨日の準々決勝はメダリスト3人で五輪新で圧勝している。準決勝ではロッテ・ファン・ビークとマリット・レーンストラを替えてきたが、その強さは抜きんでいていた。

 日本は韓国を破った準々決勝からは、田畑真紀(ダイチ)と菊池彩花(富士急行)を入れ替えた編成で臨んだ。日本は照準を3位決定戦に絞り、エースの田畑を温存する作戦に出た。

 高木菜那(日本電産サンキョー)が引っ張った1周目で、1秒23の差をつけられた。続く押切美沙紀(富士急行)は2秒96、菊池は5秒15と差をグングン広げられていく。その後も差は縮まるどころか、広がる一方だった。オランダは五輪新をさらに塗り替える2分58秒43で決勝へ進出。11秒76の大差で敗れた日本は3位決定戦に回ることとなった。

 約1時間半後に行われた3位決定戦。銅メダルを懸け、開催国ロシアと戦った。今シーズンのW杯ランキングは日本の4位に対し、ロシアは6位だった。準決勝のメンバーからは菊池を外し、予定通り田畑を戻した。万全を期して決戦を迎えたが、スタート前から「ロシア」コールが会場に鳴り響いた。

 完全アウェーの状況ながら、序盤は日本がリードした。1周目を32秒83で入ると2、3周目は28秒台のラップを刻む。残り半分で0秒41差をつけた。2大会連続のメダルまで、あと3周だったが、3000メートル銅メダリストのオルガ・グラフ擁するロシアが追い上げてきた。日本が29秒97とペースダウンした4周目でロシアは29秒37。逆転を許し、0秒19の差を残り2周で追いかけるかたちとなった。

 日本は今大会チーム最高タイムの3分2秒57で滑り切ったが、ロシアはそれを上回る2分59秒73の好タイムでゴールした。2秒84――。銅メダルとの差は、前回の金メダル以上に遠くなっていた。初出場の21歳・高木は「世界との差。個人の差も合わせて負けてしまった」と下を向いた。前回の銀メダルメンバーで5度目の五輪だった田畑は「自分たちの力が出せた」としつつも、「1人1人の世界レベルの低さ。まだ力不足」と、その差を痛感した。

 この日でスピードスケートは全12種目が終了した。日本は2大会ぶりのメダルなし。女子チームパシュートはW杯ランキング通りという意味では妥当な結果かもしれない。だが、メダル獲得のため、ナショナルチームに「パシュート強化選手」を設け、力を入れていただけに日本スケート界としては完敗の感がある。一方、日本を準決勝で破ったオランダは決勝でも五輪新記録を樹立し、金メダルを獲得した。チームパシュートは男女アベック優勝を果たし、12種目中8種目を制し、獲得メダルは合計23個の荒稼ぎだった。

 竹内、1回戦敗退 〜スノーボード女子パラレル回転〜

 スノーボード女子パラレル回転は竹内智香(広島ガス)が予選を通過したものの、決勝トーナメント1回戦で敗れた。

 19日のパラレル大回転では、今大会日本人女子第1号、スノーボード女子としては初となるメダル(銀)を獲得した竹内。大会2つ目のメダル、そして悲願の金メダルを目指して、五輪の新種目、パラレル回転に臨んだ。タイムトライアル方式で行なわれた予選は、1回目32秒63で予選通過ぎりぎりの16位だった竹内だが、2回目は通過した16人中5番目の好タイムを出す。合計1分5秒41は13位だった。

 決勝トーナメント1回戦、第4組に登場した竹内は、11、12年と世界ジュニアを連覇している21歳のジュリー・ツォック(スイス)と対戦した。1回目、竹内は力みのない滑りで予選を4位通過したツォックにわずか0.2秒差につけた。ゴール後、観客に手を振るなど、余裕の表情が見られ、2回目に期待が寄せられた。

 2回目、ツオックから0.2秒差でスタートした竹内はリズムよくツォックを追いかける。中盤以降は攻めの滑りでツォックに並びかけた。だが、最後にバランスを崩し、逆転とはならず。1回戦で姿を消した。

 日本勢、完走できず 〜アルペンスキー回転〜

 アルペンスキーの男子回転は、マリオ・マット(オーストリア)が優勝し、金メダルを獲得した。2位には同じオーストリアのマルセル・ヒルシャーが入り、銀メダルを手にした。アルペン王国がワンツーフィニッシュを果たした。銅メダルはヘンリク・クリストファーセン(ノルウェー)。日本の湯浅直樹(スポーツアルペンクラブ)、佐々木明(ICI石井スポーツクラブ)は、いずれも決勝2本目でコースアウトし、途中棄権となった。

 ウインタースポーツの花形競技であるアルペンスキー。男子回転がアルペンの最終種目として行われた。1本目とはコースセッティングが異なる2本目は難易度が格段に増した。77人中34人が、途中棄権か失格で記録なしに終わった。

 そんな荒れ模様のレースを制したのは、マット。W杯通算14勝のうち13勝を回転で手にしている34歳のベテランだ。マットは1本目で46秒70をマークし、2位に0秒45差のトップに立つ。その貯金を生かし、2本目は堅実な滑りを見せた。2本目だけのタイムは全体6位ながら、合計タイムで逃げ切った。

 13年の世界選手権覇者でW杯も総合2連覇中のヒルシャーは、金メダル最有力候補だった。19日の大回転では5位。回転に懸ける思いは強かったはずだ。1本目9位ながら2本目で全体2位のタイムを叩き出し、暫定トップに立った。しかし、その後に滑ったマットに総合タイムで0秒28及ばず銀メダルとなった。

 一方、日本の2選手はクロアチア代表コーチが設定した難コースの餌食になった。1本目28位、2本目で3番目スタートとなった佐々木は早々に転倒した。コースに戻り完走を目指したが、再び倒れると、板が外れてしまった。佐々木にとって4度目の五輪。初出場のソルトレイクシティ五輪から4大会連続での出場だったが、3度目の途中棄権となった。

 日本のエース格である湯浅は、昨シーズンのW杯で自身初めて表彰台に上るなど、徐々に力をつけていった。しかし、今年1月に足を骨折。代表入りすら危ぶまれた。それでもなんとか本番に間に合わせ、7位入賞を果たしたトリノ五輪以来、8年ぶりの五輪の舞台に還ってきた。湯浅はケガの影響を感じさせない滑りを見せ、1本目で20位に入った。だが佐々木同様に、逆転を狙い攻めた2本目で旗門を通過できず、ゴールすることはできなかった。

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