
4日のJリーグ開幕を前にした2日、都内ホテルで「2012Jリーグキックオフカンファレンス」が行なわれ、J1・J2全40クラブの監督と代表選手が集結した。カンファレンスのなかでは、開幕に先駆けて開催される「富士ゼロックス・スーパーカップ」(3日、国立)の前日会見も開かれ、対戦する前年度J1リーグ覇者の柏レイソルと天皇杯王者のFC東京の監督とキャプテンが意気込みを語った。
(写真:2012シーズンのスタートを宣言した大東和美チェアマン) 今年で20年目を迎えるJリーグがいよいよ開幕する。今季、リーグは2つの試みをスタートする。ひとつはJ1への昇格プレーオフとJFLとの入れ替え戦、もうひとつはJクラブとしての資格を定めるクラブライセンス制度の導入だ。カンファレンスの冒頭、大東和美チェアマンはこれらの取組みを説明し、「アジアサッカー発展への貢献」「育成システムのさらなる充実」「地域に根付いたスポーツ振興の推進」の3点からなるリーグの目指すべき方向性を披露した。さらに未来に向けた決意を表すキャッチフレーズとして「TAKE RISK.CHANGE THE GAME.」を発表。「リスクを怖れない、新しいチャレンジを実実践して連携を呼び起こし、枠組みさえも変えていこう」とさらなるリーグの発展に突き進む覚悟を示した。
続いて、翌日に迫ったゼロックス・スーパー杯の前日会見では、柏からネルシーニョ監督と北嶋秀朗、FC東京からはランコ・ポポヴィッチ監督と森重真人が出席した。
柏は昨季、史上初のJ1昇格初年度でのリーグ制覇を成し遂げ、対するFC東京はこちらも史上初のJ2クラブの天皇杯王者となった。どちらのクラブもスーパー杯は初めての出場となる。
柏は昨季、ネルシーニョ監督が若手、ベテランにこだわらず、常に調子の良い選手を起用する戦い方で選手間の競争を促した。その結果、若手の酒井宏樹がA代表に選ばれるなど大きな飛躍を遂げ、ベテラン・北嶋も復活を印象づける9ゴールをマークした。今季もJ2で12ゴールをあげたリカルド・ロボを栃木から獲得するなど、さらなるサバイバル競争激化を図っている。ネルシーニョ体制も4年目に入り、チームの熟成度は増している。
「グアムでのキャンプはすべてうまくいった。ゲームレベルにおいてはまだいいリズムではないが、選手たちのフィジカルコンディションはいいところまで上がってきている」と ネルシーニョ監督は、チーム状態に自信をのぞかせる。北嶋は、勝敗をわけるポイントとして「昨年からチームとして継続してきていることを試合で出すこと」をあげ、「個人的にはFWなのでゴールを決めればチームが有利になる。チームのためにも自分のためにも、チャンスがきたら決められるようにしたい」と得点へのこだわりをみせた。

対するFC東京は昨季J2を圧倒的な強さで制し、リーグ3位の攻撃力(67点)と同最少失点(22失点)という攻守にバランスのとれたチームをつくりあげた。しかし、チームを率いた大熊清が昨季限りで退任し、守備の大黒柱だった今野泰幸もガンバ大阪に移籍した。今季は新生FC東京としてシーズンに臨む。チームの成熟度を不安視する声もあるなか、守備陣を引っ張るCBの森重は「監督が目指しているのはアグレッシブで攻撃的なサッカー。(スーパー杯も)監督がやろうとしている攻撃サッカーを表現できれば必ず勝てる」と言い切った。
(写真:左から柏のネルシーニョ監督、北嶋。FC東京・森重、ポポヴィッチ監督) 新たにFC東京の指揮を執るポポヴィッチ監督は「準備期間が十分ではなかったが、できる限りのことはやった。順調に進んでいると思う」とチームの現状を分析。「お互いにいい試合、いいサッカーをして日本中にプロパガンダ(宣伝)したい」とネルシーニョ監督に健闘を呼びかけた。
両チームの通算対戦成績はFC東京の10勝5分11敗と全くの五分だ。ともに守備的な戦術をとるチームではないため、ゴールシーンが多く見られる展開が予想される。継続性を貫く柏か、変化を求めたFC東京か。2012年のJリーグを占う一戦は、国立競技場でキックオフとなる。