日本高校野球連盟は24日、全国理事会を開き、学生野球憲章に違反する部員への特待制度などが発覚して野球部を解散した専大北上高(岩手)の再加盟を、6月1日付で認めることを決めた。この結果、同校は今夏の甲子園の県予選に出場可能となる。
 専大北上校は西武ライオンズから金銭供与を受けた早大選手の出身校。裏金問題に関する調査をしていく中で、学生野球憲章に違反するスポーツ特待制度の問題が浮上した。これに対し高野連が厳しい処分を示唆し、同校は4月16日に野球部を解散していた。

 この日の理事会で高野連は同校が特待生全員から解約の同意書を取り付けたこと、新たな指導監督体制が確立されたことなど、再加盟の条件として示していたレベルを満たしたと判断。同日午前に出されていた同校からの再加盟申請を認めることになった。

 専大北上高は昨夏の甲子園にも出場するなど、春夏通算6度の全国大会を経験した強豪校。甲子園を目指して練習してきた現役部員たちにとって、野球部解散は悪夢のような出来事だった。

 罪のない生徒たちの夢が閉ざされなかった点で今回の決定は朗報と言える。しかし、同校の特待生問題が取り沙汰された際に高野連は「連盟からの除名が相当」との見解を示していた。自ら解散したことで、処分は対外試合の禁止や部長の謹慎などに“軽減”されたものの、わずか1ヶ月半で再加盟にまで方針転換した姿勢には釈然としないものがある。

 この間、専大北上のように野球特待制度を実施していた高校が次々と発覚。最終的には400校近い学校が憲章違反となる特待制度の存在を高野連に報告した。あまりの数の多さに部長の退任や特待制度の即時撤廃を求めていた高野連も緩和措置を講じざるを得なかった。

 このような状況から考えて専大北上高のみ部を解散したままにしておく理由はなくなったというのが、本当のところではないか。実態を把握する前に処分をチラつかせ、場当たりな対応を繰り返してきた結果が、今回の迷走劇を生んだと言えるだろう。