ニューヨーク・ヤンキースの井川慶投手は1日、本拠地のオークランド・アスレチックス戦に復帰後2度目の先発登板を果たした。7回途中まで投げたものの、3本塁打を浴び4失点。打線の援護もなく、ヤンキースは0−7で敗れた。井川は2敗目(2勝目)を喫した。
 ここまで35イニング3分の1で被本塁打は8。一発病に泣く今季を象徴するような試合だった。初回、2回は三者凡退。2つの空振り三振を奪い、井川は無難な立ち上がりを見せる。

 ところが3回、簡単に2死をとってから突然、“症状”が訪れる。9番ジェーソン・ケンドールにストライクを取りにいった甘いボールをレフトボール際へ。ボールはそのままポールを直撃する先制ホームランになった。
 続く1番シャノン・スチュワートにもカウント1−3とボール先行で投じた5球目が中へ入る。バットから快音がきかれると、白球は後退するレフトの松井秀喜の頭上高くレフトフェンスを越えた。2者連続ホームラン。井川は2点を失う。
 動揺した井川はさらに連続四球を与え、2死1、2塁のピンチ。ヤンキースファンからブーイングが飛ぶ中、井川は4番ジャック・カストをショートゴロに打ち取り、なんとか追加点をふせいだ。

 中盤以降のピッチングに不安をのぞかせた井川だったが、4、5回はペースを取り戻す。ヒットこそ1安打ずつ浴びたものの、ストライクが先行し、連打を許さない。5回は前の打席で本塁打を浴びたスチュアートを低めのボールで併殺に仕留めた。

 しかし、6回2死から“症状”は再発する。5番のエリク・チャベスをカウント2−1と追い込みながら、四球を許して2死1塁。続くダン・ジョンソンに対しても2球で2ストライクを奪ったが、四球を出したくない意識が強かったのか勝負を急いだ。ウイニングショットのスライダーは真ん中に入る。フルスイングしたボールはライトスタンドの上段まで飛ぶ2ラン。アスレチックスにダメ押しともいえる4点目を献上した。

 7回のマウンドにも上がった井川だったが、先頭の左打者をアウトにとったところで、ジョー・トーリ監督はすぐに投手交代を告げた。結局、6回3分の1、88球を投げて5安打4失点。今季最長イニングを投げたとはいえ、結果は出せなかった。
 試合はヤンキース打線がアスレチックス先発のチャド・ゴーディンの前にわずか1安打。2番手のリッチ・ハーデンにも無安打に封じられ、1安打零封負けを喫した。7番・レフトで先発した松井も3打数無安打に終わった。

 マイナーから復帰後、アップ時間を長めにし、日本時代の調整法に戻した井川。その投球は全体的には悪くなかったと言える。ただ、ボールが先行したり、四球を出して痛打を浴びる悪循環は相変わらずだった。 
 低迷が続く常勝軍団においてルーキー左腕の復調を辛抱強く待つ余裕はない。背番号29の置かれている立場はきわめて微妙だ。次回登板は9日、ロサンゼルス・エンゼルス戦での先発が予定されている。生き残るためには、とにかく白星をあげるしかない。

 ゴーディン、7回を1安打無失点
オークランド・アスレチックス 7 = 002002300
ニューヨーク・ヤンキース   0 = 000000000
勝利投手 ゴーディン(7勝3敗)
敗戦投手 井川(2勝2敗)
本塁打   (ア)ケンドール2号ソロ、スチュワート7号ソロ、ジョンソン8号2ラン
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