メジャー昇格を果たしたピッツバーグ・パイレーツの桑田真澄投手が11日、ヤンキースタジアムでのニューヨーク・ヤンキース戦で3番手として登板。メジャーデビューが実現した。6−8と2点ビハインドの5回、マウンドに上がった桑田は、そのイニングを三者凡退に仕留める上々の内容。ところが6回、2死からアレックス・ロドリゲスに2ランを浴び、2回2失点だった。注目の松井秀喜との元巨人対決は四球に終わった。
5回裏、ヤンキースの攻撃。背番号18を背負い、桑田が伝統ある球場のマウンドにゆっくりと歩を進める。メジャー昇格後、迎えた初の試合、39歳ルーキーの出番は早くもやってきた。
7番のメルキー・カブレラに投じた記念すべき初球はストレート。これは低めに外れたものの、2球目でセンターフライを打たせる。続くミゲル・カイロには変化球を3球続け、サードゴロ。さらにウィル・ニエベスの当たりは三遊間を抜けそうだったが、ショートのホセ・カスティーヨが好守備でアウトにした。
これで波に乗った桑田は6回も引き続きマウンドに登場する。1番ジョニー・デーモンはカウント1−2から沈む変化球でタイミングを外してライトフライ。2番デレク・ジーターはカウント0−2から変化球でカウントを整え、最後はショートライナーでアウトカウントを増やした。ジャンピングキャッチをみせたショート、カスティーヨのプレーも光った。
ところが選球眼のいい3番ボビー・アブレイユにはフルカウントからカーブがすっぽ抜け、フォアボール。この試合で3ランを放っていた主砲アレックス・ロドリゲスをバッターボックスに立った。
初球、スライダーが内へ甘く入る。メジャー最高年俸男はこれを逃さない。バットをうまく合わせると、打球はグングン伸びてライトスタンドへ。メジャーリーグのパワーを思い知らされる一発で桑田は2点を失った。
直後に迎えたのは5番・松井秀喜。巨人の先輩後輩対決が実現した。初球はカープが決まりストライク。2球目からも低めに桑田がボールを集める。しかし、松井はバットを出さない。結局、4球ボールが続き、注目の対戦は四球に終わった。
桑田は次のロビンソン・カノをショートフライに打ちとって2回を投げきり、次の投手にバトンを渡した。2回1安打2失点。デビュー登板は緩急を活かし、強打のヤンキース打線を翻弄した。一方でA・ロッドに浴びた一発はコントロールミスをすれば、命取りになる現実を浮き彫りにした。
全盛期のような球のスピードは既にない。いかにボールを低めに集め、緩急を使って相手をかわすか。オールドルーキーにとって、今後の可能性と課題の両方がみえた初登板だった。
A・ロッドの2発で打ち勝つピッツバーグ・パイレーツ 6 = 020400000
ニューヨーク・ヤンキース 13 = 30230230×勝利投手 ヘン(2勝0敗)
敗戦投手 チャコン(2勝1敗)
本塁打 (ヤ)ロドリゲス23号3ラン、24号2ラン
<松坂、ランディと対決も3連敗> ボストン・レッドソックスの松坂大輔投手は11日、敵地でのアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦に先発登板した。メジャー283勝左腕、ランディ・ジョンソンとの投げ合いは1−1の同点で迎えた6回、松坂が勝ち越し点を許す。試合はそのままダイヤモンドバックスがリードを広げ、5−1で勝利。松坂は6回4安打2失点、9奪三振の内容もベテラン左腕に投げ負けて3連敗(7勝5敗)となった。
「回の先頭打者に四球を与えてはいけない」
これは洋の東西を問わず、ベースボールの基本原則だ。ランディ・ジョンソンVS松坂大輔。日米を代表するエース対決は先頭打者への四球が勝敗を大きく左右した。
この日の松坂は初回、四球を1つ与えたものの、三振2つを奪う立ち上がり。2回を三者凡退に抑えるなど、3回をヒット1本のゼロに封じる。一方のジョンソンもメジャーで初めて打席に立った松坂を152キロのストレートで空を切らせるなど、3回で6つの三振を奪った。
試合が動いたのは4回。レッドソックスは先頭のマニー・ラミレスが四球を選ぶ。初めて先頭打者を塁に出すと、1死後、マイク・ローウェルがライト線を破る2塁打。これがタイムリーとなって松坂に待望の先制点が入った。
ところがその裏、松坂も先頭の3番オルランド・ハドソンにフルカウントから四球を与える。これがきっかけで1死1、2塁のピンチ。続くスティーブン・ドルーの当たりはセンター前へ落ち、二塁走者が生還して1−1。ゲームは振り出しに戻った。
そして6回、松坂は再び先頭打者を歩かせる。1死後、カルロス・クエンティンに外角に甘く入ったスライダーを左中間へ。1塁からランナーが一気にホームを踏み、松坂は痛い勝ち越し点を許してしまった。
結局、松坂は7回の攻撃で代打を送られて、この回限りで降板。6回120球を投げて4安打2失点の内容だった。同じく6回でマウンドを譲ったジョンソンは113球を投げて4安打1失点。奪った三振はそれぞれ9個と互角だった。
しかし、先頭打者を許したのはジョンソンが失点した4回のみ。松坂は4〜6回はいずれも先頭打者を塁に出す苦しいピッチングだった。この違いがジョンソンに白星を、松坂に黒星をもたらした。
43歳の大ベテランの前に好投しながら屈した26歳のルーキー。順調に伸びていた勝ち星は7個のままで足踏みを続ける。次回は17日(日)、メジャー通算本塁打記録にあと9本と迫るバリー・ボンズのいるサンフランシスコ・ジャイアンツ戦で登板予定だ。
クインテン、勝ち越しタイムリーボストン・レッドソックス 1 = 000100000
アリゾナ・ダイヤモンドバックス 5 = 00010103×勝利投手 ジョンソン(4勝2敗)
敗戦投手 松坂(7勝5敗)
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