
17年目のJリーグが開幕した。今シーズンからJ2に栃木SC、カターレ富山、ファジアーノ岡山の3クラブが加入し、J1、J2ともに18クラブ制となった。
プロ野球(NPB)の本拠地が11都道府県しかないのに対し、Jクラブは27都道府県にまたがる。Jリーグ創設の際に掲げた「地域密着」の理念は着実に根付きつつある。
国内ばかりでなくアジアにもJリーグは目を向けている。今シーズンから新しい試みとしてアジア枠を創設した。アジア連盟加盟国、地域の選手に限り、外国人枠(3人)から切り離して登録できるようにしたのだ。
その効果は早くも表れている。昨シーズン、J1でアジア枠の選手に該当したのはわずか3人だったが、今シーズンは既に12人。J2も含めると28人にのぼる。そのうち26人までが韓国人選手だ。
かつて清水に在籍し、4年で45得点を挙げたストライカー、チョ・ジェジン(G大阪)やKリーグ王者・水原三星の中心選手で韓国代表の最終ラインを支えたイ・ジョンス(京都)らに注目が集まる。
開幕戦では、J1に昇格したばかりのモンテディオ山形が6対2でジュビロ磐田に大勝した。同点ゴールはアジア枠の韓国人MFキム・ビョンスクによってもたらされた。
韓国人プレーヤーのJリーガー第1号はアメリカW杯、フランスW杯でも韓国代表として活躍した盧廷潤である。
彼ほど日本文化の理解に努めた韓国人サッカー選手を私は他に知らない。本人によれば「一日6時間以上、日本語の勉強にあてた」という。
<言葉を理解できない限り、その国のことを本当に理解することはできないし、その環境に飛び込んでいくこともできない。特にサッカーのような高度なコミュニケーションが必要なチームスポーツではなおさらだ。
通訳がいるといっても、彼らが微妙なニュアンスまで含めて完全に伝えることは難しいだろうし、場合によっては、こちらに不利な言葉や汚い言葉を省いて伝えることもないとは言えない。>(「日韓サッカー文化論」盧廷潤著)
(後編につづく)
<この原稿は「Voice」2009年5月号に掲載されました>
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