
菅直人総理大臣が26日、正式に退陣を表明しました。これにより、民主党の新たな代表を決める選挙が27日に告示され、29日に所属の国会議員による投票が実施されます。国会の会期末が8月31日に迫り、その前に新総理を決定するため、この日程が組まれたようです。
しかし、今回の代表選は新しい総理大臣を決める選挙でもあります。報道などではいろいろな方の立候補が取り沙汰されているものの、どなたがどのような考えをお持ちなのか、それぞれじっくり話を聞かなくては分かりません。また僕たち国会議員は有権者のみなさんの一票で今の仕事を与えられている立場です。国民のみなさんの声も聞かずして、投票行動を決めるわけにはいきません。
その意味では今回の選挙期間はわずか2日間と非常に短すぎます。もちろん震災からの復旧・復興が日々、待ったなしの状況下で、のんびりと新代表を決める状況ではないことは理解しています。しかし、震災や原発の対応をどのように推し進めるのかビジョンが不明確な状態では、またもや政治が息詰まってしまうでしょう。せめて、もう何日か日程をとって、政策論争を深めるべきだと考えます。
今回の菅総理の退陣により、政権交代後、3人目の首相誕生となります。僕たちは野党時代、自民党、公明党の政権が選挙もせずに1年おきに首相を代えることを「クビのすげかえ」だと批判してきました。現在の民主党を中心とする政権が行っていることも、それと何ら変わりません。筋論から言えば、新政権は解散総選挙を実施し、国民の信任を得るべきでしょう。
それに今回の国会運営の過程で、民主党は大きな政策転換を余儀なくされました。子ども手当の見直しなど、政権交代時に国民のみなさんにお約束したマニフェストと、今、目指している方向は大幅に異なります。民主党やその所属議員に対して、1票を投じていただいた皆さんの思いを結果的に裏切ることになったわけです。本来なら、これだけでも、もう1度、有権者の皆さんに政権選択をし直してもらう必要があるでしょう。
しかし、現状ではそういった僕の声は党内でなかなか大きな意見になりません。今回の首相交代は民主党政権にとっては本当に信頼を取り戻すラストチャンスです。もし総選挙を実施しないのであれば、新政権はしっかりとしたビジョンを持って政治に取り組むことが求められます。
大連立すべきか否か、増税すべきか否か。それらも大切な論点でしょう。しかし、それはあくまでも手段に過ぎません。政治にまず必要なのは理念や方向性だと僕は考えます。大連立をして、増税をして、どんな政策が実現し、どんな日本になるのか。喫緊の課題である震災からの復興はもちろん、中長期的に日本をどうしたいのかを立候補者のみなさんには語っていただきたいものです。その理念に共感できる方を僕は新代表に推したいと思っています。
国民の皆さんには、政治のゴタゴタで本当にご迷惑をおかけしています。新政権に移行後も、皆さんとお約束したことを少しでも実現していけるように全力を尽くします。「政治には期待していない」という方にも、もう一度、関心を持っていただけるよう、結果を出します。叱咤激励も含め、また皆さんの声を聞かせていただけるとうれしいです。
友近聡朗(ともちか・としろう):参議院議員
1975年4月24日、愛媛県出身。南宇和高時代は全国高校サッカー選手権大会で2年時にベスト8入りを果たす。早稲田大学を卒業後、単身ドイツへ。SVGゲッティンゲンなどでプレーし、地域に密着したサッカークラブに感動する。帰国後は愛媛FCの中心選手として活躍し、06年にはJ2昇格を達成した。この年限りで現役を引退。愛称はズーパー(独語でsuperの意)。07年夏の参院選愛媛選挙区に出馬し、初当選を果たした。
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