
先日、参議院の国土交通委員会で陸前高田市、大船渡市の復興状況を視察してきました。東日本大震災から約8カ月。震災直後に被災地へ足を運んだときと比べると、津波で流された建物などは片付けられ、更地になっていました。しかし、まだ復興はスタートに立ったばかりであることも痛感しました。
復興に向けて政治が取り組まなくてはならないことはたくさんあります。ひとつは建物などのがれきの処理です。現状は一箇所に集めている状態。これを分別し、処理する必要があります。大船渡市では木屑を燃料にしたり、コンクリートの材料にするアイデアも出ていますが、海水をかぶって塩分を含んでいる点が再利用のネックになっています。
また自治体の復興計画と個々人の生活再建について、どこで折り合いをつけるかも課題です。現在、各自治体は新たな街づくりの計画を立てていますが、その実行にはまだまだ時間を要します。このままでは新たな居住環境が整うまで、多くの方が長期の避難所生活を余儀なくされます。現在の政策は復興計画の策定や実施がメインになっており、自力で生活を立て直そうとする動きへのサポートが不十分です。現場に行ってみると、こういった現実とのズレをいくつも感じました。
復興には生活再建の次に、被災者が自立できるよう経済的基盤を取り戻すことが求められます。その際、大きな障害となるのが二重ローン問題です。事業を立て直す上で現在、抱えているローンに加え、更なる借金をしなくてはならない。そういった状況を防ぐため、先日、「東日本大震災事業者再生支援機構法」が成立しました。今後は政府が支援機構を設置し、金融機関から債権を買い取ります。支援機構を設けるのは来年2月まで、となっていますが、被災者の方々のことを思えば、一刻も早く軌道にのせる必要があります。
このようにまだまだ復興に向けて政治が取り組まなくてはならないことは山積みです。また、海に囲まれ、活断層の多い日本では、いつ、どこで大災害が起こるかわかりません。全国的に防災を強化することも同時進行で実施しなくてはなりません。いずれにしても復興には長期的支援が不可欠です。政治が被災者のみなさんにしっかりと寄り添う存在でいられるよう、今回の視察で感じたことを政策に具体化していきたいと強く思っています。
友近聡朗(ともちか・としろう):参議院議員
1975年4月24日、愛媛県出身。南宇和高時代は全国高校サッカー選手権大会で2年時にベスト8入りを果たす。早稲田大学を卒業後、単身ドイツへ。SVGゲッティンゲンなどでプレーし、地域に密着したサッカークラブに感動する。帰国後は愛媛FCの中心選手として活躍し、06年にはJ2昇格を達成した。この年限りで現役を引退。愛称はズーパー(独語でsuperの意)。07年夏の参院選愛媛選挙区に出馬し、初当選を果たした。
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