19日、プロ野球セ・リーグのクライマックスシリーズ第1ステージ第3戦がナゴヤドームで行われ、両チームあわせて27安打の打撃戦を制した中日が第2ステージ進出を決めた。

◇第1ステージ(第3戦)
 代打起用、的中で逆転勝ち(中日2勝1敗、ナゴヤドーム)
東京ヤクルト    4 = 100000021
中日         7 = 00203002×
勝利投手 中田(1勝0敗)
敗戦投手 由規(0勝1敗)
本塁打  (中)和田2号2ラン
 ともに1点差ゲームを制し、1勝1敗とした中日とヤクルト。泣いても笑っても勝負が決まるこの試合は第2戦までとはうってかわって打撃戦となった。
 まずはヤクルトが中田の先発・中田賢一の立ち上がりを攻めた。初回、2死から3番・宮本慎也が二塁打で出塁すると、続く4番・青木宣親がフルカウントから粘って高めのストレートをレフトへ。宮本が一気にホームを突き、ヤクルトが先制した。

 第3戦で先発が予定されていたユウキ、高木啓充が新型インフルエンザでダウンし、急遽マウンドに上がった由規は初回からランナーをスコアリングポジションに置く苦しいピッチングが続いた。それでもなんとか踏ん張り、2回までは無失点に抑える。
 しかし3回裏2死一塁の場面、5番・和田一浩にストレート勝負を挑むも、3球目が真ん中高めに浮くと、和田はこれを見逃さすライトスタンドへ。逆転の2ランとなり、中日が1点をリードする。さらに6番・野本圭、7番・藤井淳志と連打を浴び、ピンチを招いた由規は8番・谷繁元信を敬遠し、2死満塁とした。一打出れば大量失点となり、一気に流れは中日へ傾く場面だったが、続く9番・中田賢一を伸びのあるストレートで空振り三振に仕留め、最少失点に抑えた。

 4回裏は3つのアウトを全て三振に仕留めるなど、由規は徐々にペースをつかんでいるかのように思えた。だが、5回表、1死二塁の場面で由規に打順がまわると、ヤクルト高田繁監督はユウイチを代打に送る。ユウイチは期待に応えられず三球三振に終わる。1番・福地寿樹が四球を選び、2死一、二塁とすると、2番・田中浩康がライトへ鋭いライナーを飛ばした。二塁ランナー畠山が一気にホームを狙うも、中日ライトの野本の好返球に阻まれた。

 ピンチのあとにチャンスあり。その裏、中日はヤクルトの2番手に上がった松井光介を攻め立てた。和田、野本と連打を浴びせると、1死後、谷繁のタイムリーで1点を追加。さらに一塁ランナーの野本が一気に三塁を狙い、なおも一、三塁と追加点のチャンスをつくる。ここで代打に今シーズン限りで引退する立浪和義が送られた。大声援の中、立浪が松井の高めに抜けた変化球を思い切り振り抜くと、打球は左中間を真っ二つに割った。野本はもちろん、一塁ランナーの谷繁も返り、中日はリードを4点に広げた。

 6回以降は小刻みな継投でヤクルト打線を封じ、中日が完全に試合の主導権を握ったかのように思われた。だが8回表、この回からマウンドに上がった浅尾拓也がヤクルト打線につかまる。1死一、三塁から青木、5番・デントナのタイムリーで2点を失うと、続く6番・ガイエルを四球で出し、1死満塁としてしまう。打席には代打・志田宗大。フルカウントからの6球目、浅尾は渾身の力をこめて真ん中へストレートを投げ込んだ。志田の打球はショートへ。6−4−3のダブルプレーとなり、浅尾はなんとか2点に抑えた。

 その裏、中日は2死から2つの長打でダメ押しの2点を挙げ、再び4点差に広げる。そして試合は最終回へと入った。マウンドには守護神の岩瀬仁紀。岩瀬は簡単に2死を取り、第1ステージ突破までアウト1つと迫る。ところが、ここからヤクルト打線が脅威の粘りを見せた。福地、田中、宮本の怒涛の3連打で1点を返した。なおも2死ながら一、二塁で打席には岩瀬を得意とする青木。しかし、ここは岩瀬が三球三振に打ち取り、ゲームセット。互いに2ケタ安打の打撃戦を制した中日が、巨人の待つ第2ステージへとコマを進めた。

 この試合、勝負を分けたのは代打だった。立浪、井上一樹、平田良介と大事な場面で送られた打者がきっちりと仕事をこなした中日に対し、ヤクルトは、ユウイチ、鬼崎裕司、志田宗大から快音は聞かれなかった。

 第2ステージは東京ドームで開催され、リーグ覇者の巨人には1勝のアドバンテージが与えられている。果たして中日は再びナゴヤドームに戻ることができるのか。日本シリーズ進出をかけた戦いは21日にスタートする。